物心ついてから地元を出るまで私の役回りは「失敗すること」だった。両親は何をするにも「お前には無理」というように馬鹿にし、失敗したら嬉しそうだった。成功すると無視された。友人間でも、小学校でも中学に上がってもそうだった。人より劣って馬鹿にされる役だった。私は多分周囲が望んでいるほど「出来ない」人間ではない。友達(今思えば友達でもなんでもない)の間でのミス、失敗は大体演技だった。ゴールはわざと外す、リズムはわざと乱すの繰り返し。いろいろあり人間不信に陥り高校では友達を作るのをやめた。そしてバイトを始めたらやっぱり同じだった。周囲は仕事とは何も関係ないことで私を馬鹿にしたがった。とにかく私を下に置きたいようだった。大学では若干いい人間関係が構築されたと思ったらまた同じだった。馬鹿にしてネタにする、自分を引き立たせるために付き従わせようとする。こちらが無反応なら動くだけでもあざけ笑う人もいた。 就