「大人の発達障害」が大流行である。 アマゾンやGoogleで「大人」と打てばサジェストワードに「発達障害」がラインナップされるほどに、われもわれもと言わんばかりに、次々と異口同音の品々が出版されている。 だが、それらは本当に何かの役に立つのだろうか? 少なくとも「役に立つ」と感じられる人は、そもそもそのような本など必要としていなかったからこそ、そう思うのではないか。 日常的な「違和感」レベルで事が済んでしまうからこそ、その原因についてささやかな説明を見つけて「得心」できるのではないのか。 仮に致命的な失敗、被害を被ったあとの場合、それらの本はおまじない以上の価値を持つのだろうか。 支援の名の下に、医者の支配を諸手を挙げて受け入れ、言うことをよく聞くことが絶対とされる中で、運と偶然とコネ以上の薬があるとでもいうのだろうか。 いっそ宝くじでも買った方が高揚感を得られるというものだ。もちろん、刹