将棋の2008年度の公式戦は、後手番が勝ち越した。日本将棋連盟が1967年度に統計を取り始めて以来、初めてのケース。主導権を取りやすい先手番が少し有利という状況が40年余り続いてきたが、この1年は逆の結果が出た。 08年度の公式戦は30日までに2323局あり、後手番の1167勝1156敗(勝率5割2厘)。31日には1局しかなく、勝ち越しが確定した。これまで後手番の勝率は68年度の4割9分5厘が最高、04年度の4割6分4厘が最低だった。 羽生善治名人は「角道を止めないゴキゲン中飛車など、近年は後手番の作戦の幅が広がった。棋士が序盤で工夫を重ねてきたことが勝率アップにつながったのでは」と話している。【山村英樹】 【関連ニュース】 ひと:羽生善治さん 王将戦5連覇を達成した 余録:中原十六世名人の引退表明 将棋:羽生王将「第1回舞台に感慨」仏向寺を訪問 将棋:羽生王将戦5連覇…深浦