技術紹介 Man at the great depth ―第1回:大震度立坑とその周辺― 三井建設(株) 野村 貢 山地宏志 神戸大学 櫻井春輔 芥川真一 University of the Witwatetsland M.U.Ozbey 1.はじめに 土木構造物としての地下構造物は, 社会資本整備のニーズにのみ基づいて構想され, これを実現するシーズである現状技術力の如何を問うことはない. したがって, 与えられた地下構造物を実現させるためには, それぞれの構造物について未解決の技術的課題を個々に克服して行くことが求められる. しかしながら, ある程度の時間スパンの中で見ると, それら個々の技術的課題の中にその時代に共通する目標を見いだすことがでよう. 近年における地下構造物分野の代表的成果, 例えば地下発電所や石油備蓄基地, さらには高規格交通トンネル等の発展を見るとき