でも、もうボクは、別の人になった。(まだ自信がないから、別の人になりたい、くらいにしておこう。)病院のベッドで動けなくなったときに、別の人生を歩もうと決めたのだ。家族のためといいつつも自分のためのハードワーキング、自分のためのラッシュライフは卒業した。過去の成功の延長線上には、次の成功も幸福もない。振り向いて、昔は良かったなどという気は毛頭ないし、そんな暇もない。でもそんなにも忙しくまた新たに自分を駆り立てる挑戦は、もっともっと違うものだ。たしかに努力はしたがこれまでの半生の成功も幸福も、運と回りのサポートの上に成り立っている。この25年で大きく成長した業界は、私を育んでくれた業界でもある。一緒に仕事をしてきた仲間たち、家族、地域、そういった今の自分を囲むすべてに自分がこれからの生き方のなかでできることは何だろうかということを考えなければいけない。親孝行する間もなく先立った父、優しくしてや