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哲学に関するarcno404のブックマーク (55)

  • 千葉雅也さん×綿野恵太さん『「差別はいけない」とみんな言うけれど。』刊行記念対談 【前編】アイデンティティとシティズンシップ|じんぶん堂

    記事:平凡社 書籍情報はこちら 差別を受けた当事者でない者が、差別を非難する時代へ――。綿野恵太氏は、現在生じている差別批判のロジックの変化、そのポイントは、「アイデンティティ・ポリティクスからシティズンシップへ」である、という。この認識は、どんな事象・言論・事件・出来事に見出すことができるだろうか。この変化を認識するとどんな効用があるだろうか。シティズンシップの時代が抱える対立や葛藤、そして困難を検証する。 アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップの見取り図 千葉:綿野さんが、『「差別はいけない」とみんないうけれど。』というを出されました。このが、僕が柴田英里さんや二村ヒトシさんと一緒に出した『欲望会議──「超」ポリコレ宣言』とも関わるテーマを扱っているので、今日は綿野さんの提示された問題について展開してみたいと思っています。 綿野:書でも触れていますが、執筆のきっかけを説

    千葉雅也さん×綿野恵太さん『「差別はいけない」とみんな言うけれど。』刊行記念対談 【前編】アイデンティティとシティズンシップ|じんぶん堂
  • 作者の意図と作品の解釈 - 9bit

    作者の意図と作品の解釈の関係にかんする以下の論文がサーベイとして優秀だったので内容をまとめておきます。 Irvin, Sherri (2006). "Authors, Intentions, and Literary Meaning." Philosophy Compass 1(2): 114-128. [pdf] 分析美学では、文学作品の解釈とはどういうものか(あるいはどうあるべきか)の議論は、ニュークリティシズムの代表者であるWimsatt & Beardsley(1946)による意図主義批判とそれに対する意図主義者Hirsch(1967)からの反論から始まったこともあって、作者の意図と作品の解釈の関係をどう考えるかという論点を中心に展開してきた。 この論文では、この論点に対する諸説が以下のようにまとめられている。 極端な実際的意図主義(Extreme Actual Intention

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  • 書評パネル 串田純一『ハイデガーと生き物の問題』 | 第13回大会報告 | Vol.34 | REPRE

    日時:2018年7月8日(日)16:30-18:30 場所:人文学研究科B棟(B132) 植原亮(関西大学) 長坂真澄(群馬県立女子大学) 串田純一(早稲田大学) 司会:千葉雅也(立命館大学) パネルは、昨年刊行された串田純一『ハイデガーと生き物の問題』(法政大学出版局、2017年)(以下、『生き物の問題』)の書評パネルとして企画されたものである。ハイデガーにおける生物の問題、あるいは彼の人間中心主義をめぐる問題は、デリダの議論を始めとして人口に膾炙することになった。書ではそのような文脈を引き受けたうえで、1920年代後半から30年代の著作を中心とした精緻な読解を通じて、ハイデガーの動物論・生命論を同時期の彼の思想全体のうちに位置づけることで、これまでのハイデガー解釈に一石が投じられている。また、現存在としての人間をも生命一般の一つの可能的な存在として理解するという枠組みも書の特徴と

    書評パネル 串田純一『ハイデガーと生き物の問題』 | 第13回大会報告 | Vol.34 | REPRE
  • Shunsuke SUGIMOTO - 規範倫理学入門

    規範倫理学(normative ethics)の代表的な考え方として、功利主義、カント主義/義務論、徳倫理学の三つが挙げられます1。それぞれの考え方を、1.導入、2.キーワード、3.理論、4.実践という観点からまとめてみました。それぞれ独立して読むことができます。内容は初学者向けです(注には専門的な話も含めています)。最後に練習問題も出してみました。なお、倫理学では「倫理」と「道徳」を同じ意味で使うことが多いです2。 功利主義(帰結主義の一種) カント主義/義務論 徳倫理学 めくるめく倫理学の世界にようこそ 図:何に注目して、行為の正しさや不正さを評価するか?3 1 ほかに、契約論やケアの倫理など色々あります。 2 イギリスの倫理学者バーナード・ウィリアムズは、道徳(morality)と倫理(ethics)を区別して、道徳を近代に固有の偏った倫理的システムだと批判します(両者の区別について

    Shunsuke SUGIMOTO - 規範倫理学入門
  • 千葉雅也インタビュー「書くためのツールと書くこと、考えること」|もの書きのてびき|書く気分を高めるテキストエディタ stone(ストーン)

    MENUCLOSE あの人に聞いてみたい、「書く」ことの話。今回は、著書『勉強の哲学』などで知られる哲学者であり、さまざまなデジタルツールを横断的に活用した執筆にも取り組む千葉雅也さんにお話を伺いました。 千葉雅也 1978年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。哲学、表象文化論。立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。著書に『動きすぎてはいけない——ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』、『勉強の哲学——来たるべきバカのために』、『メイキング・オブ・勉強の哲学』、訳書にカンタン・メイヤスー『有限性の後で——偶然性の必然性についての試論』(共訳)など。 書くためのツール選びに積極的になったのは、ここ数年なんです。それまではむしろ、ワープロやエディタの欠点の方が目についていました。僕は、実家がデザイン会社を経営していたこともあり、中学生の頃からDTPソフトで遊んでいたので、ついフォ

    千葉雅也インタビュー「書くためのツールと書くこと、考えること」|もの書きのてびき|書く気分を高めるテキストエディタ stone(ストーン)
  • 本棚会議vol.2『先史学者プラトン』刊行記念|前半

    人類の夜明けをめぐる棚会議棚会議vol.2『先史学者プラトン』刊行記念 <前編>棚案内 山貴光+吉川浩満 井手ゆみこ(ジュンク堂書店人文書担当) 5月25日にジュンク堂書店池袋店さんで行われた「棚会議」の様子をお届けします。棚会議とは、ジュンク堂書店池袋店4Fの人文書フロアで開催しているイベントで、棚のあいだで話を聞き、時には棚をまわってたくさんのを眺めながら、著者の方とそぞろ歩く会です。今回は第2回の棚会議とのこと、『先史学者プラトン』を翻訳された山貴光さん・吉川浩満さんと、ジュンク堂書店池袋店・人文書ご担当の井手ゆみこさんが、棚をご案内してくださいました。冒頭、井手さんが『先史学者プラトン』のことを、ちょっと謎につつまれただとおっしゃいますが、さて、どんな棚めぐりになるのか。ぜひどうぞ。(編集部) 井手:「棚会議」は、いつも、当店の喫茶でやっているトー

    本棚会議vol.2『先史学者プラトン』刊行記念|前半
  • 描写内容の理論 - 9bit

    画像の内容についての諸理論を整理します。もともと美学会の発表に組み込む予定だったのですが、筋にあんまり関わらないということで、発表内容からは除外しました。かわりにブログに載せておきます*。この手の話に興味がある人には、きっとそれなりに有益なはず。 1. 用語 画像(picture):絵や写真。 描写(depiction):画像がそれ特有の仕方で何かを表象すること(pictorial representation)*。 描写内容(depicted content):画像が描写するもの(what a picture depicts)。画像は描写内容以外にもさまざまな内容を持ちうる(たとえば、図像学的内容、寓意的内容、表出的内容)。描写内容以外の内容はここでは扱わない。 2. 描写内容の先行諸理論 以下、先行理論のそれぞれについて、①どんな理論概念を提示したか、②その概念をどんな事例に適用して

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  • 『分析美学入門』紹介サイト

    書誌情報 ロバート・ステッカー『分析美学入門』、森功次訳、勁草書房、2013年 ISBN978-4-326-80053-7 定価(5,700円+税) ※2015年12月に増刷がかかり2刷が出ました。 ※2018年3月に3刷が出ました。 ※2020年7月に4刷が出ました。 ※2022年1月に電子版が出ました。 ※2023年1月に5刷が出ました。 原著はRobert Stecker. Aesthetics and the Philosophy of Art: An Introduction, 2nd edition. Roman & Littlefield Publishers. 2010. ※一時販売が中止していたKindle版も発売が再開されました(ただし残念なことに、いくつかの文字化けは修正されていないようですが)。 目次 各節のタイトルまで記した詳細目次を公開しておきます。 pdf→詳

    『分析美学入門』紹介サイト
  • 気鋭の哲学者・千葉雅也の東大講義録 #1「勉強とは何か」 | 文春オンライン

    『勉強の哲学 来たるべきバカのために』の発売から3か月あまり。現在5刷4万5000部と版を重ね、「東大・京大で一番読まれている」にもなった。5月25日には、東大の駒場キャンパスにて、著者の千葉雅也さんによる「勉強の哲学」講演会が開催。かつての学びの地である駒場にて、『勉強の哲学』のポイントを紹介しつつ、教養教育の意義が語られた。その一部を掲載する。 ◆ なぜ勉強を語るのか 『勉強の哲学』では、勉強に対する心構えや僕なりの勉強の原理論、読書によって考えを広げるための実践的な方法まで、大学に入ってからの勉強、そして研究につながる話を展開しました。駒場生の皆さんや、大学1、2年生の皆さんにぜひ読んでほしいです。このが生まれる背景には、僕自身の駒場での学びの体験があります。そこには、自己変革をともなう、深くてヤバい学びがあった。今日は、大学生活を振り返りながら、今の時代に勉強することの意義に

    気鋭の哲学者・千葉雅也の東大講義録 #1「勉強とは何か」 | 文春オンライン
  • 哲学科に進まない人のための哲学書25冊 - 0000-01-01 - 呂律 / a mode distinction

    ※2013年5月くらいに書いたらしい書きかけの文書。 哲学史と哲学的論題 哲学史は問題の花園である。 それは ふつうの人は どんな問題に関わってはいけないか を教えてくれる。暮らしの中で そうした特殊な問題に出会ったときには、その問題が出ないところまで戻ってやり直すか、それを回避するようなプラクティカルな手立てを何か考えるべきだ。しかし哲学的な問題に うっかり哲学的に取り組んでしまわないためには 哲学を学ぶ必要がある。自分が特殊な問題に出会っていることに気づくためには知識が要るのであって、哲学者を目指さない人が哲学(史)を学ぶ 第一の・そして最大の意義はそこにある、と私は思う。 他方、職業哲学者たちは そうした ふつうの人が関わってはいけない問題に 人類を代表して取り組んでいるのだから、敬意をもって遇するべきであろう。 アナス&バーンズ『古代懐疑主義入門――判断保留の十の方式 (岩波文庫)

    哲学科に進まない人のための哲学書25冊 - 0000-01-01 - 呂律 / a mode distinction
  • 大陸哲学と分析哲学のハイブリッドを試みたいひと向けおすすめ6冊

    大陸哲学か分析哲学かという「あれかこれか」の二者択一を超えて思考するために、両陣営のコミュニケーションの糸口となるであろう重要書6冊を紹介します。 著者 サイモン クリッチリー 出版日 2004-06-08 著者クリッチリーはイギリスの哲学者で、専門はデリダやレヴィナスを中心とした大陸哲学全般、米ニューヨーク・タイムズ紙でコラムを執筆しておりそちらでも有名です。 『ヨーロッパ大陸の哲学』というタイトルが示す通り、クリッチリーが書で語りかけている読者は基的に、分析哲学が主流であるイギリスおよびアメリカの読者です。そのため書では大陸哲学とは何かということが、常に分析哲学との関係を念頭において論じられることとなります。 たとえば書の第六章「誤解のケーススタディ」は、論理実証主義者カルナップによる形而上学者ハイデガーへの痛烈な批判の検討にまるごと割かれています。他の章でも断片的にですが、分

    大陸哲学と分析哲学のハイブリッドを試みたいひと向けおすすめ6冊
  • 「地球惑星科学の哲学」ってどんな学問?/青木滋之 - SYNODOS

    「地球惑星科学の哲学」という言葉を聞くと、唐突な組み合わせのように思われるかもしれない。地球惑星科学? それと哲学? そもそも、科学と哲学というのは水と油のような関係なんじゃないかと言われそうだ。しかし、我々の宇宙観と哲学という2つの間には、長い付き合いの歴史がある。それも、文明が始まって以来の付き合い、と言ってもいいくらいだ。 例えば、古代のエジプトやメソポタミア、古代中国、日でも古墳時代などの墓には、生前の埋葬者の生活風景と共に当時の宇宙全体(ドーム状の閉じた空間や、星々の輝く夜空)を表した壁画が描かれているが、それは、宇宙全体と私たちの生との間に深い関係があったこと、当時の人々が理解した宇宙全体の中で自身の生の意味を解釈していたことに由来している。 現代の地球惑星科学においても、ゴーギャンの「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか(1897)」が、研究全体のモチ

    「地球惑星科学の哲学」ってどんな学問?/青木滋之 - SYNODOS
  • 「<勉強>で自分を変える」 東大卒の人気哲学者が教える<勉強>ができる�ようになる方法とは?

    誰しも一度は勉強ができる自分を想像したことがあるのではないだろうか。でも、現実は厳しい……とあきらめてはいけない。 <勉強>ができるようになるポイントを、気鋭の哲学者が教えてくれるがある。 その名も『勉強の哲学』(文藝春秋)。筆者は東京大学を卒業し、パリ第10大学に留学した経験もある千葉雅也・立命館大学大学院准教授である。 なんとも勉強ができそうな経歴をもつ、1978年生まれの若手哲学者だ。専門はフランス現代思想。 2013年に発表したデビュー作『動きすぎてはいけない』(河出書房新社)は論壇の話題をさらった。SNS全盛の時代に「もっと動けばよくなる」とか「つながること」よりも、<切断>の重要性を論じた鮮烈な一冊だった。 ところで、今回の問題は<勉強>であった。 <勉強>ができるとはどういうことなんだろう。千葉さんはこう話す。 「<勉強>ができる、とは新しい言葉を獲得することであり、それに

    「<勉強>で自分を変える」 東大卒の人気哲学者が教える<勉強>ができる�ようになる方法とは?
  • 特設サイト『知覚と判断の境界線――「知覚の哲学」基本と応用』(源河 亨 著)| 慶應義塾大学出版会

    知覚の哲学は現代哲学でかなり注目を集めている領域であり、ここ数年はこのテーマの著作が国内外で毎年3、4冊は出版されている。もちろん論文単位ではもっとずっと多い。哲学研究でこれほどハイペースに成果が発表される話題はそうそうないだろう。 そもそも昔から知覚は哲学において中心的な位置を占めていた。知覚は生物が自分の周りの環境に何が存在しているのかを知るための第一の手段である。そのため、世界のなかに何が存在しているのかという「存在論」や、われわれはどのようにして知識を獲得するのかという「認識論」にとって、知覚の考察は欠かせなかったのである。知覚とはどういうものであるのかを考察した結果として得られた見解は、存在とは何か、認識とは何かを考えるうえでも重要な示唆を与えてくれるのだ。 他方で、最近の知覚の哲学の盛り上がりは意識研究からの影響を受けている。20世紀の心の哲学では、心理学や認知科学といった科学

    特設サイト『知覚と判断の境界線――「知覚の哲学」基本と応用』(源河 亨 著)| 慶應義塾大学出版会
  • グッドマン『芸術の言語』裏あとがき - 9bit

    ネルソン・グッドマン『芸術の言語』の邦訳がおかげさまでようやく出版されます。『ハーフリアル』に引き続き名著の翻訳にたずさわることができて、非常にありがたいやら勉強になるやらです。感謝。 体に入れるスペースがなかったので、ここにあとがき的なものを書いておきます。内容の解説ではありません。章ごとの内容は、書付録の「概要」を読んでいただければおおまかにわかると思います。 内容や訳についてのご質問やご指摘はTwitterかask.fmにお願いします。誤字・誤表記・誤訳などは以下に追加していきます。 『芸術の言語』1版1刷正誤表 『芸術の言語』1版2刷正誤表 『芸術の言語』1版3刷正誤表 簡単な紹介から。『芸術の言語』は、初版が1968年、2版が1976年に出たで、まちがいなく20世紀美学の古典のひとつ。プロパーな美学者だけでなく、文学や音楽学や美術史といった関連領域の研究者のあいだでも重要な

    グッドマン『芸術の言語』裏あとがき - 9bit
  • 福尾匠講義「5時間でわかるドゥルーズ『シネマ』」:クロニクル、クロニクル!

    福尾匠さんに5時間連続ドゥルーズ講義をしていただきます。 20世紀フランスを代表する哲学者であるジル・ドゥルーズは『シネマ』と題される2巻の大著を残しています。映像学にとってもドゥルーズ研究にとっても重要であるはずの書は、その中途半端な立ち位置(映画論なのか哲学書なのか?)から、どちらの陣営も好んで手を伸ばそうとはしてこなかったと言えるでしょう。このレクチャーでは『シネマ』の大まかな構造と隠されている基礎を読み解くことで、『シネマ』をわかったつもりになってもらうことを目指します。それによってこそ、より読解を深めたり、あらためて映像について考えたりすることができるでしょう。 福尾匠 Takumi Fukuo 1992年生まれ。大阪大学文学研究科所属。専門は現代フランス哲学と映像論。映像作品の批評も執筆しており、webで読めるものとしては「In (Search of) a Lost Ima

    福尾匠講義「5時間でわかるドゥルーズ『シネマ』」:クロニクル、クロニクル!
  • 不完全性の権威|ちくま学芸文庫|千葉 雅也|webちくま

    異色の読書論/教養論として話題を呼び、世界30カ国で翻訳されベストセラーとなった『読んでいないについて堂々と語る方法』。書がもつ奥行きの深さをあざやかに浮き彫りにする、気鋭の哲学者による論考を、PR誌「ちくま」11月号より掲載します。 権威とは、何だろうか?――僕がこの概念をしきりに気にするようになったのは、ピエール・バイヤールの『読んでいないについて堂々と語る方法』に衝撃を受けて以来だったか、それより前からだったか、思い出せない。ともかく僕の頭のなかで、権威の問題は、バイヤールのあのと密に関係している。 僕は、「ちゃんとした」読書をせねば、という強迫観念を、バイヤールのによって、ある程度は解消することができた。「読書の完璧主義」とでも言うべきものからの解放(しかし完璧な解放ではないのだが)。あらゆる読書は不完全である、そうでしかない……。そんなことは、わかっていたつもりである。

    不完全性の権威|ちくま学芸文庫|千葉 雅也|webちくま
  • 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』 青山拓央著 評・納富信留(ギリシャ哲学研究者・東京大教授) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    読者と一緒に考える 幸福とは何か。誰もが望み、配慮しながら生きている「幸福」への問いに、哲学が向き合います。このテーマをめぐっては古今あらゆる思想家が考えを出し尽くしており、類書も山ほどあるはずだ。そう思って探そうとすると、意外な少なさに驚くことでしょう。無論、人生論や幸福論や名言集のような気の利いた指南書はたくさんあります。でも、それらは哲学ではありません。では、幸福を哲学するとはどういうことでしょう? 書はタイムトラベルなど時間の問題を論じてきた分析哲学者が、読者と一緒に「幸福」を考える探求の道筋です。楽しいと感じる快楽、欲求を満たし充足させること、そして誰もが人生の幸せと考える客観的条件、これら三つの要素を考察すると、それらの共振に幸福があると言えるのではないか、著者はそう論じます。現実の世界と可能性の比較、活動、後悔など、幸福というテーマを考える上で必要で有効な概念や思考が踏査さ

    『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』 青山拓央著 評・納富信留(ギリシャ哲学研究者・東京大教授) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • 「宇宙倫理学研究会: 宇宙倫理学の現状と展望」 - logical cypher scape2

    JAXA Repository / AIREX: 宇宙倫理学研究会: 宇宙倫理学の現状と展望 筆者は、呉羽真、伊勢田哲治、磯部洋明、稲葉振一郎、岡慎平、神崎宣次、清水雄也、水谷雅彦、吉沢文武、 海外の研究と国内の研究がざっとまとめられていてよかった。宇宙倫理学と一言で言ってもいろいろなテーマがあるということがわかる(というか、そもそも「宇宙倫理学」という分野自体がまだちゃんとできているわけではないが)。 地球外生命体は道徳的配慮の対象になるかとかテラフォーミングの是非とかいったSFっぽい話から、衛星画像によるプライバシーの問題とかデュアルユースの問題といった実際にありそうな話や、宇宙開発や有人宇宙飛行する金を地球上の問題に振り向けた方がいいのでは、とか。 「人類存続の義務」が持ち出されることがあるけど、それが最優先されるかどうかは自明なことじゃないんじゃないかという話とか。 天体そのもの

    「宇宙倫理学研究会: 宇宙倫理学の現状と展望」 - logical cypher scape2
  • 聴講メモ:『人工知能のための哲学塾』刊行記念イベント - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    昨晩はこちらのイベントに参加してきました。 www.bnn.co.jp 人工知能のための哲学塾 作者: 三宅陽一郎 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社 発売日: 2016/08/11 メディア: 単行 この商品を含むブログ (3件) を見る こののもとになった「人工知能のための哲学塾」という勉強会(全6回)も気になっていたのですが、すぐに定員が埋まってしまう人気ぶりだったこともあり、行くことができずにいました。刊行記念のイベントがあると聞き、ぜひこの機会にと、会社帰りに参加しました。 会場は六木にある株式会社Speeeのオフィス。ブックカフェのような、とてもおしゃれな会場でした。以前スマートニュース社でのイベントに参加したときも感じましたが、最近のIT系スタートアップ企業のオフィスは当に個性的ですね。 冒頭は、三宅さんのトーク。人工知能をとりまく概況と、なぜゲームクリエーター

    聴講メモ:『人工知能のための哲学塾』刊行記念イベント - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)