過去に取材したテーマをしばらく経ってから再度取材して,状況の変化に驚くことがある。日経バイト9月号特集「人間と機械をつなぐ優しいインタフェース」で,これを実感した。テーマはユーザビリティである。昨年の春の取材時には「ユーザビリティに対する企業の意識が変わり始めている」との印象だったが,1年半後の今回は明らかにフェーズが変わっていた。本腰を入れて,具体的な取り組みを始めた企業にいくつも出会うことができた。 ユーザビリティは「使いやすく,ユーザーの目的にかなっている製品かどうか」(ユーザビリティの第一人者である,メディア教育開発センター研究開発部の黒須正明教授)を表す言葉だ。これまでメーカーは,多機能,高性能,小型軽量,見栄えの良さなど,宣伝しやすく分かりやすいメリットを追求して製品開発を続けてきた。しかしその結果できあがったものが,ユーザーの目的に合っているとは限らなかった。例えば,買っては
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