“たかだか音楽再生”と思うかもしれないが、実はSACD再生は汎用プロセッサにとって、非常に負荷の大きな処理なのだという。「SACDはDSDデータを圧縮した、DSTというデータで保存されています。ところが、DSTは圧縮率を高めるため、1/75秒ごとに複数の異なる圧縮方式が採用可能で、パラメータももちろん可変。まずはパケットがどのように圧縮しているかを判別し、圧縮方式の切り替え時に適切な処理を行なわなければなりません。この組み合わせが膨大で、処理負荷も高いため、Cellをもってしても最初は遅く、実時間の6倍もデコード時間がかかったんです(村田氏)」 石塚氏はSACDの仕様を何度も読み返しながら、最初の2カ月でリアルタイム処理にまで高速化を行なった。そして勘所を押さえた上で、その遅いソースコードを捨ててしまったのである。スクラッチから書き直すためだ。 ●ソニー社内のオーディオノウハウをかき集め
内蔵した4台のHDDによる1TB近い容量、容量と冗長性のバランスのとれたRAID 5のサポート、Gigabit Ethernet対応、個人でも手を出せる約10万円という価格。これらはみな、2004年暮れに登場したバッファローの初代TeraStation、「HD-HTGL/R5」シリーズが備えていた特徴だ。 このうちのどれが決め手になったのか、それとも全てを満たしていたからなのか、TeraStationは売れ、発売当初はなかなか入手できない状況にさえなった。1年あまりで3万台以上が売れたというから、PC周辺機器としてはかなり高額な部類に入る価格を考え合わせると、大ヒット商品と言っても言い過ぎではないだろう。 しかも、これだけ売れ、注目されたにもかかわらず、1年半あまりの間、他社の追随を許さなかった。これはヒット商品にはすぐに追随者が出る業界において、かなり希有なこと。まさにこの市場を作ったの
9月13日(現地時間)発表 米Microsoftは13日(現地時間)、世界各地から報道関係者を集め、キーボードやマウスなどのハードウェア新製品の発表会イベントを開催した。 発表された新製品には、7月から同社がティザー広告を出していた「究極」を謳うキーボード/マウスセットの「Wireless Entertainment Desktop 8000」や、レーザーポインタなどを内蔵する4-in-1マウス「Wireless Notebook Presenter Mouse 8000」などのほか、先だってドイツで発表されたゲーマー向けマウス「Habu」などが含まれる。 午前中に行なわれた基調講演では、これらの概要が紹介されたので、その速報をお伝えする。各製品の詳細は午後のセッション以降で明らかにされるので、追って紹介する。なお、今回の発表内容、発売時期、価格など米国のものであり、国内での発売予定につい
パーソナル向けドキュメントスキャナの定番モデルといってよいScanSnapシリーズだが、2月2日に新モデルの「ScanSnap S500」(以下、S500)が発売開始された。前回のフルモデルチェンジが2004年2月だからほぼ2年ぶりに登場した事になる。 前モデルと比較して、だいぶ形状も変わっており、使い勝手にも違いが見られる。添付ソフトには大きな違いはないが、細かいところで色々と追加があり、これもやはり使い勝手に影響を及ぼしている。そんなわけで、実際に使った感想をレポートしてみたい。 ●給紙/排紙トレイの構造が大きく変化 表1にこれまでのモデルを含めたスペックをまとめてみた。後述するように読み取り性能が多少高速化されたという面はあるにせよ、スペックで大きく異なる部分はない。むしろ使い勝手の向上といった細かい部分が多いが、そうはいってもマイナーチェンジというには大きな変化がある。
Intel、モビリティ事業部ガディ・シンガー氏インタビュー 「超小型PC“Ultra Mobile PC”の現状」 2005年8月のIDFで、Intelは、HandTopという新しいプラットフォームを提案した。このHandTopは、現在では、「Ultra Mobile PC(UMPC)」として現在計画が進んでいるという。このためにIntelは、低消費電力のプラットフォーム開発を行なうLow Power Intel Archtecture & Technology Group(以下LPIAと略す)を立ち上げている。 今回、Intelのモビリティ事業部副社長であり、LPIAのGeneral Managerでもあるガディ・シンガー氏に取材を行なった。シンガー氏は、以前は、XScaleを担当していたこともある。 インタビューはUMPCの解説から始まった。UMPCは、現在のノートPCと携帯電話やスマ
CES開幕日の前日には、いつもMicrosoftのビル・ゲイツ会長兼チーフアーキテクトのスピーチがある。CESとしての正式な基調講演は翌日の午前中なのだが、前日の夜は必ずビル・ゲイツ氏が行なうことになっている。 今回のビル・ゲイツ氏のスピーチのテーマは、大きく3つ。Windows Vista、Windows Mobile(WindowsCE)そしてXbox 360である。 かつてのSPOT(MSN Direct)のような、まったく新しいものを見せたわけではなかったが、さまざまな製品が登場し、ネタ的には充実していた。 ●Microsoftが見せる近未来のコンピューティング いきなり舞台の端に登場したゲイツ氏は、Microsoftの研究所やショールームなどで見せている近未来のコンピュータの姿(というよりはWindowsの使われ方)をデモしながら、舞台中央に進んでいく。 最初は、大きな壁面型のデ
11月上旬 発売 連絡先:HP カスタマーインフォメーションセンター Tel.03-6416-6660 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は、コンバーチブル型タブレットPC「HP Compaq tc4200 Tablet PC」2モデルを11月上旬より発売する。OSはWindows XP Tablet PC Edition 2005。 価格は、CPUにPentium M 750(1.86GHz)、メモリ512MB(最大2GB)、HDD 60GBを搭載したモデルが241,500円。CPUにCeleron M 370(1.50GHz)、メモリ256MB、HDD 40GBを搭載したモデルが189,000円。 液晶部分が回転するキーボード付きのコンバーチブル型タブレットPC。OS起動時や共有ドライブへのログイン時など、入力された複数のパスワードを記憶し、シングルサインオンを可能とする
10月28日 発売 Casing MacronやShuttleの正式代理店を務める株式会社ファストは、美少女ゲームデザインのキューブ型PC「モエコン」を10月28日より発売する。 シリーズ第1弾はテリオスの「夏色☆こみゅにけ~しょん♪」をモチーフにしたモデル。キューブ筐体の正面、側面、天板にキャラクターのイラストを貼り付け、UV加工を施している。 CPUの違いで3モデル用意され、価格はCeleron D 330(2.66GHz)搭載のモデルAが69,800円、Pentium 4 2.4A GHzのモデルBが76,800円、Pentium 4 3E GHzのモデルCが83,800円。いずれも50台限定で、直販サイトで予約を受付中。 CPU以外の仕様は共通で、メモリ512MB、HDD 80GB、DVDスーパーマルチドライブ「GSA-4167B」、OSにWindows XP Home Editi
ソニー、リビングルームPC「VAIO type X Living」 ~HDMI対応で、大型TVとの接続を訴求 ソニーは、大画面TVに接続してリビングルームで使用することを目的とした、リビングルームPC「VAIO type X Living VGX-XL70S」を発表した。 店頭販売は行なわれず、直販のVAIO・OWNER・MADEモデルのみ用意される。直販価格は179,800円から。発売日は未定で、近日発売としている。 type X Livingは、大画面TVでインターネット上のブラウジングや、動画配信、音楽配信サービスなどを視聴することを想定したPC。出力端子としてHDMIとD4端子のみを備えており、接続対象をTVに限定している。 操作面でも、リモコンが重視されており、検索ボタンの装備や、チャンネルキーへのブラウザ機能割当、携帯電話ライクな文字入力などが実現されている。キーボードも無線式
■笠原一輝のユビキタス情報局■ ワイヤレスUSBデベロッパ・カンファレンスレポート ~2006年後半、急速に普及しそうなワイヤレスUSB Intelなどが中心になり規格策定を進めているUSBの無線版となるワイヤレスUSBに対応した製品の開発を支援する開発者向け会議「ワイヤレスUSBデベロッパ・カンファレンス」が、東京都内のホテルで28日、29日の2日間にわたり開催されている。 初日となる本日は基調講演が行なわれたほか、報道陣向けの質疑応答、展示会などが行なわれた。USB-IFの議長でもあるIntelのジェフ・ラベンクラフト氏は「PC向けにはモジュールのような形でプラットフォームの一部として提供されることになるだろう」という見通しを明らかにし、IntelがCentrinoモバイル・テクノロジ向けに無線LANをmini PCIの形で提供しているような形態で実装を進めていく可能性を示唆した。 ●
任天堂が、次世代据え置き型ゲーム機(ゲームコンソール)「Revolution」のベールをまた1枚はいだ。先週、幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ(TGS)」のキーノートスピーチで、任天堂の岩田聡氏(代表取締役社長)は、Revolutionの“画期的”なワイヤレスコントローラを発表。合わせて、Revolutionの背景にある戦略・思想を明快に説明した。 以前から任天堂はRevolutionではコントローラに仕掛けがあることを示唆して来た。実際に、今回発表されたコントローラは、かなり奇抜なデバイスだった。 形状はTVリモコンライクなスティック型で片手で操作できる。ガンコントローラのようにポインティングするだけでなく、コントローラのねじれや距離も測定できるという3次元コントローラだ。新コントローラを釣り竿にした釣りゲームや、指揮棒にしたオーケストラゲーム、包丁に使う料理ゲーム、歯医者のドリ
iPod nano 4GBモデルに搭載されていたSamsungのフラッシュメモリチップ。1枚の基板の裏表に1個ずつ配置されている 9月8日に発表された「iPod nano」は、そのバイト単価の低さで、他を圧倒した。 特に4GBモデルのバイト単価は、デジタルオーディオプレーヤーばかりか、CFカードをも凌駕している。この4GBモデルに韓国のSamsung(Samsung Electronics)のNANDフラッシュチップが採用されていることは、本誌でもレポートされている。 使われているメモリチップは「K9WAG08U1M」という16Gbit NANDフラッシュチップが2個。型番で3番目の「W」はSLCのフラッシュメモリダイを4枚スタックした構成であることを意味している(SLCはSingle Level Cell、要するに多値技術を用いてないということ)。つまりiPod nanoの4GBモデルは
●マルチコアの問題点の1つはキャッシュコヒーレンシ CPUベンダーはマルチコアへ向かってまっしぐらに進んでいる。しかし、マルチコアCPUにはさまざまな課題がある。その1つは、メモリコヒーレンシの保持だ。これは、非常に重要な問題で、マルチコア化の最大の障壁になると言われている。 各CPUコアがキャッシュメモリを備えていると、CPUコアが互いのキャッシュ内容をスヌープする必要がある。すると、スヌープとキャッシュ内容の転送のトラフィックが発生する。CPUコア数が2個程度なら、デュアルプロセッサ構成と同じことで、コヒーレンシの維持もそれほど大変ではない。しかし、CPUコアが10個以上になると、コヒーレンシは大変な重荷になってしまう。下手すると、コヒーレンシ保持のためのトラフィックが増えて、パフォーマンスが上がらなくなりかねない。 2月に行なわれた、マルチコアCPU「Cell」の発表会でも、真っ先に
Xbox 360 GPUのダイ(半導体本体)写真ですぐに気がつくのは、ダイ上に点在する膨大なSRAMエリア。キャッシュと推定されるまとまったエリア以外にも、各所にくまなくSRAMが点在する。じつはこれ、ほとんどがレジスタだ。 Xbox 360 GPUは、合計で24,576本のベクタレジスタを持つ。なぜ、2万本を越えるような、途方もない数のレジスタを備えるかというと、それはマルチスレッディングのためだ。ハードウェアマルチスレッドのサポートのためには、ステート切り替え用の物理レジスタが膨大に必要になる。そのため、Xbox 360 GPUでは、膨大なレジスタを備えているという。 その代償として、Xbox 360 GPUでは、キャッシュ量を切りつめている。最新GPUの中には、かなり大型のキャッシュを備えるGPUもあるが、Xbox 360 GPUの場合は頂点キャッシュ(Vertex Cache:VC
■大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」■ ソーテック、山田健介新社長インタビュー 「これからのソーテックについて、すべてを話そう」 ソーテックの新社長に、元シャープ常務取締役の山田健介氏が就任して、約2カ月半が経過した。創業者である大邊創一会長、および同社の筆頭株主でありベンチャーキャピタリストのアクティブ・インベストメント・パートナーズ出身の平沢潔社長がともに退任。経営体制を一新した形でのスタートとなった。 果たして、ソーテックは、どんな企業へと生まれ変わろうとしているのだろうか。そして、新社長が取り組む課題も山積している。山田社長に、今後のソーテックについて聞いた。 ●社内に赤字に対する危機感がない! --新社長として、社員にはどんなことを言っていますか。 山田 それは単純明快です。ひとことでいえば、「会社を黒字にする」ということです。 --確かに明確ですね。早くも第1四半期(4~6
●ソフトウェアとCPUアーキテクチャに大きな影響を与える仮想化 IntelとAMDは、CPUに「仮想化(Virtualization)」支援ハードウェアを実装、それをイネーブル(有効)にしようとしている。Intelは「VT(Virtualization Technology:コードネームVanderpool)」を、AMDは「Pacifica(パシフィカ)」を、それぞれ今年後半から来年のCPUでイネーブルにし始める。 CPUの仮想化技術の目的は、従来ソフトウェアだけのソリューションだった「VMM(Virtual Machine Manager)」をハードウェアで支援すること。ハードウェアでサポートすることで、より堅牢で高パフォーマンスの仮想マシン(VM)を作れるようにする。その結果、仮想化技術が、より一般的に使われる技術になるというのがシナリオだ。 現在、CPUの仮想化技術は、1台のマシン上
●詳細がわかってきたXbox 360 CPU いよいよ発売時期が迫ってきたMicrosoftの次世代ゲームコンソール「Xbox 360」。来週の東京ゲームショウ前後には、日本での発売価格がアナウンスされるという噂もある。この時期に、Xbox 360のシステムのさらに詳細が明らかになってきた。 今回、明らかになったのは、CPUのパイプライン構成やGPUアーキテクチャの詳細などだ。 Xbox 360 CPUは、整数演算で19ステージ(ライトバックなどは含まない段数と見られる)、浮動小数点演算で41ステージとかなり長いパイプラインを持つ。単純に長さだけを見ると、初代Pentium 4並のパイプライン段数だ。ステージを細分化すればその分高周波数化が容易になる。Xbox 360 CPUが3.2GHzを90nmプロセスで高歩留まりで達成できる理由のひとつは、このパイプラインの深さにある。 こうした詳細
●4GB版も破格の低価格 9月8日の発表と同時に発売となった「iPod nano」。 そのハードウェア上の特徴は、これまでならHDDの領域だった4GBをフラッシュメモリで実現したこと、その上で、超薄型のボディと、意外なほどの低価格を実現したことにある。4GB版のApple Store価格は27,800円なのだ。 同じNAND型のフラッシュメモリを使う、4GBのCFカードが、通常は5万円以上で売られていることを考えれば破格の値段といえる。 この価格を実現するためには、大量購入などの施策も行なわれているとはいえ、ハードウェア面でも何かの理由があるに違いない。 というわけで、銀座のアップルストアで1台購入することとなった。 ●すでに店内は行列 アップルストア銀座に着いたのは14時過ぎだったが、すでに店内はiPod nanoを求める人々の長い列ができていた。今回、購入数の制限は特になく、2個以上持
コクヨS&T株式会社は、PowerPoint対応ページ送りボタンを内蔵した緑色レーザーポインタ「レーザーポインター<IC-GREEN> for PC」を9月22日より発売する。価格は47,250円。 波長532nmの緑色レーザーを採用。従来の赤色レーザー(635/650nm)では第1色盲の比視感度の限界を超えてしまい、人によっては暗く感じてしまうが、緑色レーザーは比視感度曲線の頂点(555nm)に近い波長を持っており、約8倍明るく認識できるとしている。 また、独自のIC回路を搭載し、レーザー出力を安定化。従来の緑色レーザーに存在していた光のチラツキを抑制し、より見やすくなったという。 プレゼンテーションソフト「PowerPoint」に対応したページ送り/戻しボタンを装備。本体操作だけでプレゼンテーションを行なえる。 レシーバのインターフェイスはUSB。RF方式を採用し、受信可能距離は約10
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