ボランチが契機に ブレーメン戦でプレーするフランクフルトの長谷部誠=2021年2月26日、ドイツ・ブレーメン【EPA時事】 サッカー元日本代表主将で、ドイツ1部リーグ、フランクフルトに所属する長谷部誠が、キャリアの終盤になって再び輝きだした。挑戦を続ける37歳を追った。(ドイツ・ケルン在住スポーツライター、吉泉愛) ◇ ◇ ◇ 3月10日。ドイツのフランクフルトで契約延長会見に臨んだ長谷部は目を輝かせて口にした。「来年は38歳。この年齢でブンデスリーガ(ドイツリーグ)でプレーできることを誇りに思う」。真っすぐなチャレンジ精神が、オンライン会見の画面からでも伝わってきた。 「去年は99.9%この夏に引退するつもりだった」と言う。特に昨年11月から12月にかけて4試合をベンチから見つめていた頃は、周りから見ていても契約延長を想像するのは難しかった。ヒュッター監督も会見の場で「誠は夏で引退する。