9月26日、青函トンネル建設の契機になった、日本史上最悪の海難事故が発生してしまいました。 1954(昭和29)年の9月26日。青森と函館を結ぶ青函連絡船の洞爺丸が台風15号の影響で沈没し、日本の海難事故史上で最悪となるおよそ1100人もの死者・行方不明者が出てしまいました。 青森駅付近に保存・展示されている元青函連絡船の八甲田丸(2009年10月、恵 知仁撮影)。 その日の午後、洞爺丸は台風の影響で運航を見合わせていましたが、夕方以降、天候の回復が見込まれたことから、函館駅から青森駅に向けて出港しました。 しかし洞爺丸は、ほどなく猛烈な風、波浪に襲われてしまいます。航行を断念して函館付近で投錨し、天候の回復を待つことにしましたが、船内への浸水が発生。航行不能に陥ってしまいます。 そこで洞爺丸は沈没を避けるため、函館にほど近い七重浜へ意図的に座礁することを試みますが、残念ながらその計画は実