――自民党の混乱をどう見ているか。 多くの国民は「自民党にもう政権担当能力がない」と見ているだろう。いまのままでは、自民党は(政権党として)賞味期限が切れつつあるのだと思う。 ――原因は何か。 党の組織も運営も、拡大する予算をみんなでぶんどり合戦をしていた高度成長時代のやり方を今も続けているからだ。もはや一定の国家水準に達したのだから、今は未来に向けてどんな方向に進むのかという道を作る時で、政治的な指導力が必要だ。トップの考えや価値観を反映させる組織にしないといけない。そう考えると、麻生首相はかわいそうに思える。日本型の議院内閣制と自民党が作り上げたいまの仕組みでは、政治的な指導力を発揮しろと言われても無理だろう。 ――政治指導力を発揮する仕組みが必要だと。 政治が役所を動かし切れていない。直轄公共事業の負担金問題でも、ほとんどの国会議員が「この制度は廃止だ」と言っているのに国土交通省は「