ブックマーク / honz.jp (18)

  • 20代の自分に読ませたい 『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する』 - HONZ

    昔から、休み明けは学校に行きたくないもの、と相場は決まっていた。大人だって、きっと大して変わらないだろう。読みさしのがあれば最後まで読みたいし、クライマックスのゲームはさっさとクリアしてしまいたいものだ。でも「不登校」ときくと、途端にドキドキしてしまう。それが、悪いことだと教えこまされてきたからだ。 ここ数年、不登校は増加傾向にあると報道されている。議論百出だが、解決策はなかなか見つからない。先日もフリースクールを義務教育として認めようという議論がなされたが、法制度の変更には至らなかった。一方で、書の主張は力強い。「親の力で子どもの心に自信の水を満たせば、不登校は治る」と断言しているのである。 しかも、その主張は実証研究に基づいている。教育現場で読まれる雑誌『教育技術』の編集長の薦めでまとめられたというから、その信頼性は高い。前著『不登校は99%解決する』の読者レビューは300件以上あ

    20代の自分に読ませたい 『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する』 - HONZ
    asanomi7
    asanomi7 2017/01/10
    「基本的には、何も手を打たずに時間が経てばたつほど、事態は深刻になる」。たしかに/不登校でもいい(のほうがいい)と考えているので、「不登校は治る」という表現は好きじゃない
  • 全世界の本を分析した研究記録──『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』 - HONZ

    世界中に存在するの内容を読み取ってデータ化し、さまざまな形で利用できることを意図したグーグル・ブックス・プロジェクトが立ち上げられた時、そんなことができるのか(分量的な意味でも権利的な意味でも)と疑問に思ったものだ。それが今では、著作権侵害などさまざまな課題を残しつつも事業は継続し、検索した時にお世話になることも増えてきた。3000万冊以上のをすでにデジタル化しているようで、その是非はともかくとしてもかなり大規模な計画だ。 書の著者らは、この壮大なデジタル図書館に目をつけた。著者らのグループとグーグルが共同で開発した、Nグラム・ビューワーと名づけられたツールは、単語を入力することでその単語の出現頻度が時代に伴ってどのように推移したかを図で示してくれる。ある単語が、ある時点でどれだけの人の関心を集めているのかを知りたいのであれば、グーグル検索のワードを分析するのとたいして変わらないじゃ

    全世界の本を分析した研究記録──『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』 - HONZ
  • 『〈お受験〉の歴史学 選択される私立小学校 選抜される親と子』 私立小学校を知れば日本の教育が見えてくる - HONZ

    町内に信号機が1つもない地方で生まれ育ったわたしは、お受験(小学校受験)には縁がなかった。学力・経済面の問題以前に、近隣に私立小学校が存在しなかったのだ。母校の小学校も廃校になるほどの過疎地域だからかと思っていたのだが、著者も大学に入るまで私立小学校出身者に会ったことがなかったという。私立小学校が身近な存在ではない、というのはそれほど珍しい体験ではないようだ。それもそのはず、私立小学校は学校数・児童数ともに全小学校の約1%を占めるに過ぎず、その少ない数も関東・近畿に集中している。秋田、香川や熊などのように私立小学校が1校も存在しない県は11にもなるのだ。 このように稀な存在である私立小学校に着目する意味を、著者は以下のように述べる。 日教育や社会の問題を考えるうえで、私立小学校こそ「教育のフロントランナー(先駆者)」あるいは、「現代日社会を象徴する鏡」であり、ややお大げさに言えば、

    『〈お受験〉の歴史学 選択される私立小学校 選抜される親と子』 私立小学校を知れば日本の教育が見えてくる - HONZ
    asanomi7
    asanomi7 2015/10/23
    「教育内容そのものよりも、その先に約束される安定がより多くの人を駆り立ててきた」。最近の志望者はそうかもね〜
  • 『殺人鬼ゾディアック 犯罪史上最悪の猟奇事件、その隠された真実』ミステリーと家族の再生 - HONZ

    アメリカ国内で有名な未解決事件のひとつにゾディアック事件といわれる事件がある。1966年から1974年にかけて複数の男女が白人の男に襲われ、猟奇的な方法で6人が殺害された事件だ。この事件を世間に印象付けた理由はゾディアック自身が犯行後に警察を挑発し嘲笑するような電話や自分の名が書かれていると主張する暗号文をマスコミに送り付けるなどし、世間に大きく扱われるように、犯人自身がその犯行をプロデュースしていた点だ。 また犯人像にも特徴的な点が多い。例えばオペレッタ作品の「ミカド」のセリフを引用し、高度な暗号のテクニックを駆使するなど、かなり教養があり知的水準が高かったことが窺える。さらに殺した相手を来世で奴隷にできるという思相に強いこだわりを見せているなど、一種、独特の世界観を持っている。また、電話で自らの犯行を通報した際には、イギリス訛りの英語を喋っていた。 多くの特徴と、生存者を含む数多の目

    『殺人鬼ゾディアック 犯罪史上最悪の猟奇事件、その隠された真実』ミステリーと家族の再生 - HONZ
    asanomi7
    asanomi7 2015/09/18
    ビックリ‼︎
  • 『ネアンデルタール人は私たちと交配した』鏡に映ったもう一つの私たち - HONZ

    「青木薫のサイエンス通信」久々の番外編です。今回取り上げたのは、人類のルーツの謎を古代ゲノム解読で突き止めた『ネアンデルタール人は私たちと交配した』。この偉業のインパクトは、「何がわれわれを、われわれにしているのか」という問いに答える、大きな可能性が切り開かれたことにあるのだという。尚、著者のスヴァンテ・ペーボ博士は、7月5日(日)NHKスペシャル「生命大躍進」にも登場。併せてお楽しみください。(HONZ編集部) 少し前のことになるが、『ニューヨーカー』誌のスタッフライターであるエリザベス・コルバートさんが、スヴァンテ・ペーボという科学者の仕事を紹介する記事を書いていた。タイトルは SLEEPING WITH THE ENEMY –what happened between the Neandelthals and us? (敵と寝る--ネアンデルタール人とわれわれのあいだに何があったのか

    『ネアンデルタール人は私たちと交配した』鏡に映ったもう一つの私たち - HONZ
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    asanomi7 2015/07/05
    読みたくなった。「実際、霊長類の群をどれだけ観察しても、重いもの(丸太とか)を運ぶために、ふたりで力を合わせる、といった行動は見られないらしい」。AIはどうだろうか?
  • 『世界教育戦争』 みんなもっと真剣に勉強がしたいのかもしれない - HONZ

    なにかにつけて管理・監督されている面が多いと思います。(中略)宿題も全部提出しないといけませんでした。もっとも、自分の頭で考えたり判断したりする必要のある課題はありませんでしたが。 これは、自由の国アメリカでの留学体験を振り返ったフィンランド人学生の言葉である。ある調査によると、世界各国からアメリカへの交換留学生の6割がアメリカの親のほうが自国の親たちよりも子供に与える自由が少ないと感じているという。iPadなどの最新機器を積極的に採用し、創造性・考える力を育成するためにディベートやプレゼンテーションの機会をふんだんに与えられているというアメリカの生徒を取り巻く教育環境で、自分の頭で考える機会が少ないとはどういうことだろうか。 アメリカの産業界は、学生とは異なる観点から、自国の教育のあり方に疑問を抱いている。オクラホマで品加工業を営むバーマ社は、新工場の建設地をポーランドに決めた。安い労

    『世界教育戦争』 みんなもっと真剣に勉強がしたいのかもしれない - HONZ
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    asanomi7 2014/11/23
    日本の教育も、そんなに悪くないんじゃないかと感じた。
  • 『日本のヴァイオリン王』激動の時代を駆けた名職人 - HONZ

    まったくの素人の身からすると、育ちのいい紳士淑女が幼いころから慣れ親しむ楽器、というのがヴァイオリンに対して持つ勝手なイメージだ。もちろん一般家庭でも習い事などで触れることはできるが、踏み出すには少々ハードルの高い楽器ではないだろうか。 ならば相対的に生活水準が低く、文化も未成熟だった100年前くらいの日の場合は言わずもがな、と思うところだが、実は明治末期から大正、昭和初期にかけての日では、ヴァイオリンが現代と比べて遥かに広く大衆に親しまれていた。しかもその多くはなんと国産品だったという。開国後、徐々に流入してきた西洋楽器は庶民の手にはなかなか届かない代物だったが、明治も終わりに近づくと国内で量産化が始まり、安価になったヴァイオリンは一気に日各地へ普及していった。 その立役者となった、鈴木政吉という1人のヴァイオリン職人が書の主人公だ。書は鈴木の生きた幕末から終戦前後までの史料を

    『日本のヴァイオリン王』激動の時代を駆けた名職人 - HONZ
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    asanomi7 2014/07/24
    スズキバイオリンの失敗から、今の日本企業に大切なことが学べそうな予感。
  • 『「科学者の楽園」をつくった男 大河内正敏と理化学研究所』 殿様がつくった夢舞台 - HONZ

    いつまでもヨーロッパの模倣をするということは、甚だ面白からぬことであろうと思いますし、またいかにして日固有の……少なくとも東洋固有の材料もしくは事業を研究し、発明して起こさなかったならば、邦の産物を世界に広く売り広めて世界の富を邦に吸収することは覚束ないと思われるのであります。それゆえに何か新たに有益なる発明研究をしなければならぬと思います。 1913年、100人を超える政治家や財界人たちを前に「国民科学研究所設立について」と題された大演説を行ったのは、酵素研究やアドレナリンの発見などで知られる化学者、高峰譲吉。イギリス、アメリカに留学し、日と欧米との研究能力の差をよく知っていた高峰は、「国民科学研究所設立」の必要性を切実に感じていた。しかし、高峰がこの演説で要求した2,000万円という金額はあまりに大きく、“日主義の父”渋沢栄一の呼びかにもかかわらず、財界人からの反応は芳し

    『「科学者の楽園」をつくった男 大河内正敏と理化学研究所』 殿様がつくった夢舞台 - HONZ
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    asanomi7 2014/06/12
    「30年以上も前に出版されたものではあるが、その内容は驚くほどに現代的な課題を取り扱っている」。再文庫化とのこと。本の運命って面白い。著者は医療ジャーナリストの宮田親平さん。ご無沙汰していますが師匠です
  • 『未来を切り拓くための5ステップ』2014年最高のビジネス書 起業のバイブル - HONZ

    著者の加藤崇さんにはじめてお目にかかったのは、昨年10月23日スルガ銀行d-laboでのイベントだった。二人ともビジネスモデルコンテストの審査員として参加していたのだが、イベントが終了してから一冊のを手渡された。大手出版社から再版したいのだという。 手作りにしては装丁やレイアウトなどが良くできているそののタイトルは『THINK BIG』。Amazonでも買うことができるとのことだったが、書店では販売されていない、いわゆる自費出版だ。正直に言って、初対面の出版の素人から手作りのビジネス書や自己啓発書のたぐいをもらうことがあっても、読むことはない。この時もしばらく放置していた。 イベントから1ヶ月以上たった12月4日、Googleが日のロボットベンチャーSCHAFTを買収したというニュースが世界を駆けまわった。ニューヨーク・タイムズを皮切りにウォール・ストリート・ジャーナルはもちろん、B

    『未来を切り拓くための5ステップ』2014年最高のビジネス書 起業のバイブル - HONZ
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    asanomi7 2014/04/24
    読みたくなった‼︎
  • よく生きるために学べ『フィンランド理科教科書 生物編』 - HONZ

    インフォームドコンセントの世の中になって、お医者さんはたいへんだ。相当時間をかけて説明しても、頭のなかに『?』しか残らない患者さんや患者さんの家族がかなりの割合でおられるにちがいない。 医業を営んでいないといっても、医学部を出ているので、近所のおばばとかに病気の相談をされることがある。どのあたりの基的なことから、どの程度の詳しさで話をしたらいいかが難しい。もちろん最初からきちんとすべてのことがわかるように説明するのがあらまほしけれど、それでは時間がかかりすぎる。 いまはまだいい。千ドルゲノムの時代がやってくると、USBメモリーをもってきて『せんせ、わたしのゲノムこれですねん、いちばんええ治療を見繕うてくんなはれ』とかいう患者さんが出てくるはずだ。いよいよ、どこからどういうように説明すればいいかわからないだろう。 そこまではいってないけど、アンジェリーナ・ジョリーのおっぱいからもわかるよう

    よく生きるために学べ『フィンランド理科教科書 生物編』 - HONZ
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    asanomi7 2014/03/15
    「試験や受験のためでなく、『生きる』ために必要な知識をつけるという姿勢に満ちている」
  • ナニコレほしい!『侍達ノ居ル処。』 - HONZ

    斜練家は、その開祖である斜練常陸介隆昌、旧姓桐野隆昌が、円保5年の文燕之役での戦功を認められ、主君からシャネル・ブランドのハンドバッグとともに、斜練姓と紋を許されたことに始まったそうである。 残念ながら、実在の武将ではなく(当たり前か)、現代美術作家・野口哲哉の立体作品である。細部の質感まで見事に表現された甲冑、絶妙かつビミューな表情、「シャネル」ロゴ配置の洗練されたセンス、作品の背景として創作されたストーリーの面白さ、そして、人間の肉体そのものの、滑稽さを伴うリアルで生々しい表現。もう最高だ。題して「シャネル侍着甲座像」。私自身、4年ほど前に表参道のスパイラルでの展覧会で見て、心を撃ち抜かれた作品でもある。尚、言うまでもないと思うが、姓の「斜練」は「しゃねる」と読む。 書は、リアルな武士像と現代的な妄想がないまぜになった作品を作り出す、野口哲哉の初の作品集だ。例えば、下記の武士、戦いの

    ナニコレほしい!『侍達ノ居ル処。』 - HONZ
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    asanomi7 2014/03/14
    「このあとシャワーを浴びてバスローブに着替えてブランデーをくるくるするに違いない感」(≧∇≦)
  • 無能な研究者のずさんな仕事……なのか?  除草剤アトラジン問題のゆくえ - HONZ

    除草剤アトラジンをめぐる長年の論争がひとつの山場を迎えているようで、『ニューヨーカー』の2月10日号にホットなレポートが載っていました。アトラジンは日でも使われている除草剤でもあり、今後の成り行きが注目されます。 が、今回の記事はアトラジンの性質というよりもむしろ、医薬品や農薬などの安全性を調べている科学者が、その製品を製造販売している企業にとって好ましくないデータを出してしまったらどうなるのか--しかもそこに巨額の金が絡んでいるときには--という、われわれとして知っておくべき残念な事実に関するものでした。 除草剤アトラジンの問題は、両生類(とくにカエル)の内分泌学を専門とする、タイロン・ヘイズという研究者を抜きにしては語れないようで、『ニューヨーカー』の記事もヘイズを軸として展開されていました。 ヘイズは、サウスカロライナ州出身のアフリカアメリカ人で、彼が生まれ育った地域では、人口の

    無能な研究者のずさんな仕事……なのか?  除草剤アトラジン問題のゆくえ - HONZ
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    asanomi7 2014/03/11
    「企業にとって「不都合な研究」の「信用を落とす」という戦略は、今では一種の「共有財産」のようになっているらしいのですが、そのためのノウハウを系統的に蓄積してきたのは、タバコ産業なのだそうです」
  • 『オレたちバブル入行組』/『オレたち花のバブル組』-編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ

    今や堺雅人さん演じるドラマ「半沢直樹」が社会現象となり、「やられたら倍返し!」が流行語大賞になりそうな勢いですが、シリーズ第一弾『オレたちバブル入行組』の連載が始まったのが10年前のことでした。 著者の池井戸潤さんのデビュー作『果つる底なき』は元銀行勤務という経歴を生かした設定のミステリーで、読んですぐに会いに行きました。実は、私の夫もバブル入行組の銀行員なのですが、出版社勤務の自分とは180度違う世界にカルチャーショックを受けっぱなしでした。池井戸さんは有能なバンカーであったことを彷彿とさせるクレバーかつ情熱的な著者で、打ち合わせの時間はいつも充実したものでした。 『株価暴落』という書き下ろしをいただいた後、若い作家の連載媒体としてリニューアルすることになった「別冊文藝春秋」で、池井戸さんにも新連載をお願いすることになり、青山の喫茶店で打ち合わせしている時です。 「同期入行の友達と最近会

    『オレたちバブル入行組』/『オレたち花のバブル組』-編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ
    asanomi7
    asanomi7 2013/09/09
    「各版元の編集者が自腹で500円を払って、自分が担当した本を紹介する「広告」コーナー」。花田さんにはCREAでお世話になりました^ - ^
  • 『証言 陸軍中野学校 卒業生たちの追想』背広を着たスパイたち - HONZ

    ルバング島の任務で話していないことがたくさんある 2008年(平成20年)5月、都内の病院のカフェテリアでのインタビューで、小野田寛郎が筆者にもらした一言である。しかし、その先は同伴者に遮られて聞くことが出来なかったという。 書は日陸軍において「諜報、謀略、宣伝、防諜」のノウハウを教えていた「陸軍中野学校」の卒業生たちの証言集である。存在したのは日中戦争期から太平洋終結までのわずか7年余り。当時は一般には知らざれておらず、隣にあった憲兵学校の生徒ですらそこがどんな施設か知らなかったという。彼らは戦時中であっても、外出時に背広姿を崩さなかった。 戦後68年を経て、生存者は少なくなるばかりである。ほとんどは90歳をこえ、病を抱えたり認知症によって何もわからなくなっていたりする。 しかしごくわずかではあるが、両親や家族にも隠していた任務や真実を、最後に明かしたいという人の声にこたえ、著者の斎

    『証言 陸軍中野学校 卒業生たちの追想』背広を着たスパイたち - HONZ
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    asanomi7 2013/08/18
    「中野の教育で学生に求められたものは国体イデオロギーよりも「個としての資質」。この本、読みたいなあ。
  • 『「見えない」巨大経済圏』 遠くて身近な地下経済 - HONZ

    ナイジェリアの貧困地区で生まれ育ったアンドリュー・サボルは、家計を支えるために、16歳で廃品回収を始めた。炎天下でゴミ山を漁る過酷な仕事を、アンドリューは1日12時間、16年間に渡ってやり抜いた。そして、その下積み生活で貯めた資金をもとに、リサイクル用廃棄物のディーラーとして独立することに成功した。独立後の彼は、小奇麗なワンルームマンションに住んでいる。今頭を悩ませているのは、空腹や明日の寝床などではなく、積み重なっていく資金をどこに投資すべきかということである。 アンドリューの活躍ぶりは、企業家精神の発露がもたらした典型的なサクセス・ストーリーのように思える。しかし、彼のビジネスのやり方は、通常私たちが思い描くそれとはかけ離れている。彼は、自らの会社を法人化していないし、税金も払っていない。もちろん、16歳のころから、リサイクル品を扱う許可を取ったことなどない。アンドリューは、政府の統計

    『「見えない」巨大経済圏』 遠くて身近な地下経済 - HONZ
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    asanomi7 2013/04/13
    「ハイフリークエンシー・ストア(高頻度店舗)と呼ばれる、このような零細店舗での売り上げの合計は、実はP&Gの総売り上げの20%にも達している」。この本読みたい。電子はないか?
  • 『階級「断絶」社会アメリカ』 アメリカン・プロジェクトの終焉 - HONZ

    このは、2012年1月に発売された『Coming Apart』の邦訳である。書は、発売直後からニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリートジャーナルなどの高級紙に軒並み書評が掲載され、全米で大きな反響を集めた。ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンがブログで批判的コメントをする一方、『マネーの進化史』のニーアル・ファーガソンは肯定的意見を寄稿するなど、その反響は賛否の入り混じったものだった。米国の二極化に警鐘を鳴らす書を巡って、米国言論界は二分されたのである。 著者は保守系シンクタンクAEIの研究員チャールズ・マレーである。彼は1994年に共著者として、人種によるIQの差異を指摘する『Bell Curve』を出版し、これまた大論争を巻き起こした経験を持つ。そんなマレーの最新作である書の重点は、アメリカがどれほど断絶してしまったのかを明らかにすることに置かれている。 書が大きな論争

    『階級「断絶」社会アメリカ』 アメリカン・プロジェクトの終焉 - HONZ
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    asanomi7 2013/03/03
    この本読みたいな〜でも、その前にトクヴィルを読み直したいな〜ああ!
  • 文化を牛耳る『平山郁夫の真実』 - HONZ

    2009年に他界した平山郁夫といえば、東山魁夷、岡太郎と並び日で最も高名な画家の一人として知られる。人の絵を飾っている方もいるかもしれない。 国内において一番知名度があり、値段が高く、画壇ヒエラルキーの頂点にいた事実でいえば「平成の国民的画家」は間違いなく平山郁夫だろう。なにより「芸術家は貧乏だ」という常識を覆す美術界のモンスターだった。 平山自身は画家でありながら、納税額は1995年の長者版付で6億4277万円、年間収入は10億を超えた。ふつう画家と呼ばれる多くの人達は、描いてて楽しい純粋な心からスタートし、家族を顧みず、己の世界に没頭するため金や政治とは無縁、それが一般的なイメージではないだろうか。 ノンフィクションライターである著者の大宮知信氏は、なぜ平山の作品に億単位の値が付き、法案を通したりと権力を持っているのか疑問だった。著者は言う 芸術家はえてして貧乏だと思っていた。そ

    文化を牛耳る『平山郁夫の真実』 - HONZ
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    asanomi7 2012/10/09
    「夫人は元芸大の同級生であり、主席だった。平山と結婚の際、夫人はサポートに徹するため、自らの筆を折っている」を「内助の功」とか言ってほしくないな。夫に描かせたほうが金になると読んで、夫の経営者になった
  • ホームページ書籍化第一人者ハマザキカクが断念せざるを得なかった超絶サイト達 - HONZ

    今でこそ私自身がゼロから立案した企画の比重が増えてきましたが、初期のハマザキカクのラインナップの多くがホームページを書籍化したものでした。入社当初、何の団体にも所属しておらず、人脈もないので持ち込み企画もなく、書き下ろしを書いて貰える知り合いもいなかったので、ネット上からオモシロいネタを探しては、書籍化に値するか吟味するしかなかったのです。「インターネットは無限」と言いますが、2006~2008年にかけて、私は「インターネットの有限性」を感じた程、変なサイトを文字通り隅から隅まで見尽くしたと思っています。数万ページ以上は見てきて、その中でも書籍化候補としてブックマークした数だけでも5265サイトはあります。私のブックマークは門外不出の『ホームページ大全』の様なものと言ってもいいと思います。今回のハマザキ書クでは私が発見してきた、とてつもないけど書籍化は不可能だった、数々のオモシロサイトをご

    ホームページ書籍化第一人者ハマザキカクが断念せざるを得なかった超絶サイト達 - HONZ
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    asanomi7 2011/11/11
    「中には本当に歴史的な資料として、非常に貴重な研究だった物が、永遠に失われてしまっている悲惨な事になっているものもあります。デジタルアーカイブや電子書籍に対して私が懐疑的なのもこの点です」
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