ブックマーク / note.com/shuho_sato (14)

  • 死ぬほど嫌でした|佐藤秀峰

    テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが亡くなられました。 とても悲しいです。 漫画を原作とした映像化のトラブルということで、僕の名前を思い出す人も多かったようです。 日テレ「セクシー田中さん」だけではない…意外と多いテレビ局と原作者のトラブル、「海猿」は未だ二次使用できず、「のだめ」で揉めたTBS 再放送もない「海猿」 「テレビ業界で最も騒がれた原作者とのトラブルは、連ドラだけでなく4度も映画化された佐藤秀峰氏の漫画『海猿』です。 最初にドラマ化したのはNHKで、国分太一の主演で02年に放送された『海猿~うみざる』(BS hi)でした。 その後、04年にフジが伊藤英明の主演で映画『海猿 ウミザル』を公開し、翌年に放送された連ドラ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』は平均視聴率13・2%を記録。 映画2作目『LIMIT OF LOVE 海猿』は興収7

    死ぬほど嫌でした|佐藤秀峰
  • インボイス制度に関する現場の苦悩|佐藤秀峰

    電子書籍の取次サービスを運営しています。 公正取引委員会から電話が1インボイス制度導入に向け、先月から弊社取次サービス利用作家 数百名に対して、インボイス適格請求書発行事業者登録番号の取得状況を確認しています。 登録予定のない作家には、「制度開始の10月以降、今までロイヤリティに消費税相当分10%を加算した金額をお支払いしていたものから、消費税相当分10%を加算しない金額をお支払いするといった形に変更させていただきたい」とご説明してきました。 その説明が優越的地位の濫用にあたる可能性があるとのこと。 説明を受けた作家から公正取引委員会へクレームがあったようです。 聞き取り調査を受けたあと、資料の提出を求められました。 現在も対応中。 インボイス制度は、経過措置として【令和5年10月~令和8年9月の期間】80%、【令和8年10月~令和11年9月の期間】50%、 インボイス登録していない

    インボイス制度に関する現場の苦悩|佐藤秀峰
  • 漫画村の閉鎖によって漫画の売り上げは回復したのか?|佐藤秀峰

    結論から書くと、漫画村の影響を現時点で判断することはできません。 世界はもっと複雑です。 こんな記事がありました。 漫画村消滅で電子書籍売上「増えた」 カドカワ川上氏が見解示す 以下、記事からの引用です。 『「漫画村が見られなくなってから、電子書籍の売上に変化はありましたか」との質問に対し、「それはもう増えましたね」と即答。』 こんな記事もあります。 メディアドゥが「海賊版サイトの影響」で業績下方修正 海賊版サイトの影響示すデータも公開 資料として4つのグラフが示されています。 ・ある若年層向け電子書店の売上を示したもの ・ある電子書店における「ある大手漫画出版社A」の売上額推移をグラフにしたもの ・別の出版社Bの電子漫画売上(前年同月比)を月別にグラフ化したもの ・ある人気タイトルの最新刊とその前巻の売上を年齢別に比較したもの 漫画村が流行った時期、いずれのグラフも前年と比較して伸びが鈍

    漫画村の閉鎖によって漫画の売り上げは回復したのか?|佐藤秀峰
  • 植田正明氏による損害賠償請求事件のご報告|佐藤秀峰

    「平成27年(ワ)第6362号、同第35481号 損害賠償請求事件」「平成29年(ネ)第914号 損害賠償・同反訴請求控訴事件」につきまして、ご報告いたします。 この事件は、植田正明氏(twitter: @udx)を原告とし、佐藤秀峰および有限会社 佐藤漫画製作所を被告として、植田氏に対する名誉毀損や信用毀損に対する慰謝料など200万円を求めたものです。(途中、植田氏は被告に対する請求を200万円から2億200万円に拡張) それに対し、佐藤秀峰および有限会社 佐藤漫画製作所は、植田氏に400万円の損害賠償を求める反訴を提起いたしました。 裁判は二審まで行われ、一審、二審とも植田氏の主張は退けられました。 私の提起した反訴は、二審で認められ、植田氏に400万円の支払いが命じられました。 その後、植田氏が最高裁に上告することなく、2017.10.12に判決が確定いたしました。 詳しくは判決文、

    植田正明氏による損害賠償請求事件のご報告|佐藤秀峰
  • スタッフを1名雇い家賃7万円のアパートで漫画を描くために必要な金額|佐藤秀峰|note

    漫画家の労働問題。 そもそも漫画を執筆するにはお金がいくら必要なのでしょうか?漫画は最低限、紙とペンがあれば描けます。作家の想像力が勝負。それだけに元手のかからないビジネスと思われがちですが、実際には人件費やら事務所の賃貸費用やら経費がかかります。 漫画制作に必要な経費を箇条書きで挙げてみます。 ちなみに僕の会社は、昨年、税務署の調査が入りました。前年の売上高は約2億9000万円、追徴課税は9万円でした。 経費項目 ・役員報酬 ・給料手当 ・法定福利費 ・福利厚生費 ・消耗品費、事務用品費 ・地代家賃 ・通信費 ・水道光熱費 ・新聞図書費 ・租税公課 ・接待交際費 他にもいろいろありますがとりあえずこのくらいで。1つ1つ説明していきますね。間違いがあればご指摘ください。 まずは「役員報酬」。役員報酬とは作家自身への報酬です。法人化している場合、役員(代表取締役や取締役など)に支払う給与であ

    スタッフを1名雇い家賃7万円のアパートで漫画を描くために必要な金額|佐藤秀峰|note
  • 週刊作家の1週間|佐藤秀峰

    漫画家の労働問題。「僕が週刊連載をしていた頃はどんな感じだったっけ?」と振り返ってみました。20代後半の頃の「とある1週間の出来事」です。記憶を頼りに書き起こしたので正確じゃない部分や、エピソードが寄せ集めになっている部分もあるかと思いますが、大体こんな感じでしたかね? 1日目1:00 編集者へ原稿引き渡し&打ち合わせ(前日23:30原稿完成→スタッフ退社後) 担当編集者2名(社員編集者と編プロ編集者) 打ち合わせ内容 ・次回締め切りは5日後の23時59分59秒(ゴールデンウィークだったか年末進行か何かのため早目) ・急な締め切りの変更に「5日で原稿を仕上げることは不可能」と訴えるが、「原稿を落としたら雑誌が白紙のまま書店に並ぶことになる」と脅される ・2枚看板のシマコーと同時掲載したいので絶対原稿は落とせない ・「原稿を落としたら契約違反」と脅される ・連載契約を結んだ事実はない ・巻頭

    週刊作家の1週間|佐藤秀峰
  • カクイシさんに反論をいただきました|佐藤秀峰|note

    昨日、公開した記事に対し、記事中で文章を取り上げたカクイシシュンスケさんから反論をいただきました。当該記事は下記。 「三田紀房先生に残業代を請求したことについて」というブログを読んで感じたこと カクイシさんの反論。 「印税が欲しいのであれば、役員となって経営に参加するしかないでしょう」??マンガ家がアシスタントに印税を支払う義務がないなんてことは百も承知で書いてんですよ!印税まで取れるなんて思ってませんよ!でも納得はできないから書いたんですよ! 印税ほしいなら交渉するしかないって、そんな交渉しっかりできるアシスタントがどこにいますか!?マンガ家とアシスタントの間には大きな立場の差があることくらいわかってるでしょう!マンガ家として独立してこそって価値観でアシスタントから自信奪っておいて、交渉すればいいって?? できることからやるしかないから法律に則って残業代請求したんでしょうが!「どうしたら

    カクイシさんに反論をいただきました|佐藤秀峰|note
  • 「三田紀房先生に残業代を請求したことについて」というブログを読んで感じたこと|佐藤秀峰|note

    漫画家の三田紀房さんの元で11年と7カ月間、アシスタントをしていたというカクイシシュンスケさんのブログを読みました。 三田紀房先生に残業代を請求したことについて このブログは下記の記事に対して書かれたもの。 「週休3日、残業禁止、「作画完全外注」――漫画家・三田紀房が「ドラゴン桜2」で挑む働き方改革」元記事には以下の記述があります。 「現在、三田のアシスタントが働くのは9時30分から18時30分まで。休憩は自由にとることができるが、残業は禁止されている。彼らは原則週4日勤務で、長期休暇を含めて年間約160日の休みが与えられている。」 それに対し、カクイシさんは「残業は今までさんざんしましたよね?」と疑問を呈しています。 「休憩を自由にとることができるというのは、トイレに行ったりコーヒーをいれに行ったりすることのことですか?それも休憩と言えば休憩かもしれませんが、ものの数分ですよね。喫煙者の

    「三田紀房先生に残業代を請求したことについて」というブログを読んで感じたこと|佐藤秀峰|note
  • 漫画家と契約の話|佐藤秀峰

    先日、ある新人漫画家さんから「連載を開始するにあたって、一般的な原稿料の相場や、必要な契約関係書類を知りたい」というご相談をいただきました。業界の常識がわからない状態で、どんなことをどこまでを出版社に要求していいのか知りたいようでした。 お会いして、僕なりにいろいろとお話させていただいたのですが、これから漫画家として活動をしていこうとする方々にとって必要な情報かと思いましたのでまとめてみます。 まず、一般的な原稿料の相場。 10年前に比べて相場は下がっています。 すべての出版社の原稿料の相場を知っているわけではないので、確実なことは言えませんが、中堅出版社でも新人原稿料1ページあたり5000円(しかもカラー連載)という話は聞きますし、10年前から平均1000円以上は下がっているのではないでしょうか。 以前は雑誌連載の場合、新人の原稿料は7000円くらいが最低でしたが、今は5000~6000

    漫画家と契約の話|佐藤秀峰
  • Amazonを訴えてみた|佐藤秀峰

    こんにちは、佐藤漫画製作所の佐藤秀峰です。 「海猿」や「ブラックジャックによろしく」という漫画を描いていました。 現在は「特攻の島」と「Stand by me 描クえもん」を執筆中。 ピークを過ぎた漫画家です。 最近は紙のが売れなくなってきたので、電子書籍の販売に力を入れています。 Web漫画雑誌を発行したり、出版社を介さずに電子書籍ストアと契約して著作を販売したり、電書バトというサービスを展開し、漫画家さんからお預かりした作品を電子書籍ストアで販売するお手伝い(=電子書籍取次)をしています。 いわゆる漫画家のイメージとはちょっと違う仕事もしています。 ここ数年、取次業務のボリュームが大きくなっており、漫画を描く時間がなかなか取れないのが悩みです。 さて、2017年1月16日、佐藤漫画製作所は通販大手アマゾン・サービシズ・インターナショナル(以下:アマゾン社)に対して、訴訟を提起しました

    Amazonを訴えてみた|佐藤秀峰
  • デジタル作画で僕が気をつけていること2|佐藤秀峰

    前回の投稿が想像以上に話題になってしまいました。 デジタル作画で僕が気をつけていること漫画表現におけるデジタル作画とアナログ作画の違いや、紙とモニタで見る場合の違い、気をつけている点などを書いたものです。 記事中、サンプルに使ったイラストは、「Stand by me 描クえもん」という作品の中の一コマを加工したものでした。 「マンガ on ウェブ」と「トーチweb」で連載中です。 あくまで解説のサンプル用に加工したもので、作中に同じイラストは登場しません。 実際に作中で使用したのは下記のイラストになります。 実は背景を一切描いていないイラストなのでした。 人物だけを描いたイラストに… 背景全体にグラデーションのトーンを乗せて、筆ツールとぼかしツールを使って白い部分を作って… 手前の人物にトーンを乗せると出来上がり。 超簡単。 なんとなく夜景っぽい雰囲気に仕上がりました。が、この絵をだけを取

    デジタル作画で僕が気をつけていること2|佐藤秀峰
  • デジタル作画で僕が気をつけていること|佐藤秀峰

    デジタルは便利です。 デジタルで漫画を描くようになって「できること」がたくさん増えました。 例えば、一度描いた線が気に入らなければ何度でも修正できますし、「人体のバランスがおかしいな」と思ったら、体の各部分を選択ツールで囲い拡大縮小するなどして調整できます。便利になったことを挙げればキリがありませんが、人類の歴史を省みると、テクノロジーの進化とともに失ったものも多い訳です。 果たして、漫画の絵の場合はどうなのでしょうか?ちょっと検証してみようかと思います。 冒頭のイラストはClip Studioという作画ソフトで描いたものですが、線画の時点ではこんな絵でした。 線画の状態だと、背景の一部が描かれていない中途半端な状態の絵で、どういう状況なのかよくわかりませんね。 しかし、グレーで色付けをしていくとこの原画の意図が分かります。 まずは手前の人物にグレーで色をつけて… 背景にもグレーを塗り、光

    デジタル作画で僕が気をつけていること|佐藤秀峰
  • フジテレビと和解|佐藤秀峰

    佐藤秀峰と株式会社フジテレビジョンは、下記2件について平成27年5月27日に和解をいたしました。 ・平成24年8月24日にフジテレビ報道スタッフが有限会社 佐藤漫画製作所(代表 佐藤秀峰)を突撃取材した件 ・「海猿」関連について、原作者の佐藤秀峰の許諾を得ることなく無断で出版を許諾し、著作権を侵害した件 フジテレビからのこの件に関するみなさまへのご報告は下記をご確認ください。 http://www.fujitv.co.jp/movie/index.html http://www.fujitv.co.jp/movie/doc/150528.pdf フジテレビからは上記のご報告とは別に、私(佐藤秀峰)宛に謝罪文をいただいておりますので、そちらを下記に公開いたします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2012年8月の、佐藤様への取材につきまして、改めてお詫び申

    フジテレビと和解|佐藤秀峰
  • noteを始めた理由|佐藤秀峰

    以前から「使ってみようかなぁ」と選択肢のひとつとして頭の中にありました。 実は2013年から続けてきたニコニコチャンネル「佐藤秀峰ちゃんねる」の更新を、この度、停止することにしました。 月額540円の有料チャンネルだったため、金額に見合ったコンテンツを提供するため頑張ってきましたが、思いの外、チャンネル維持の負担が重く、漫画の執筆時間を削らなくては続けられない状況になってきたため、半年ほど前からチャンネルの無料化を検討していました。 そもそもは運営のニワンゴが著名人チャンネルを増やしたいということで僕に白羽の矢が立ち開始したもので、無料化にあたっては、ニワンゴに委託を受け、僕に直接企画を持ちかけた東京産業新聞社に相談しました。(ややこしいですが…) 東京産業新聞社の担当者は無料化の方法をいろいろと調べてくれ、ニワンゴに直接問い合わせるフォームを教えてくれました。 「開設の協力はしたが、無料

    noteを始めた理由|佐藤秀峰
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