ホタルイカが好きだ。「あーホタルイカ買いに行こう」と思ってスーパーに足を運ぶほど、ホタルイカが好きだ。春も深まってきて、世はまさにホタルイカシーズン真っ只中。花粉のことなど忘れてしまうくらい嬉しい。 紫色の艶やかな肌に思わず顔もほころんでしまうよ。 だが、このホタルイカを食べる際に、どうしても乗り越えねばならない壁がある。目玉だ。写真を見ていただければわかっていただけるかと思うが、このホタルイカの白い目玉が大変な曲者。この球体は身と違って大変固く、口に入れてしまおうものならプラスチックのような感触で大いに不快感をあおるのだ。更に砕けた後も奥歯に挟まり、なかなか出て行こうとはしない。そのため、食べる際にはひとつひとつ目を取り除いていかねばならない。これがなかなか億劫な作業なのだ。あーどうして目なんてついているのだ。目なんて最初からなけりゃいいのに…などとホタルイカの生態も知らないのに無責任な