よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」 終りのない文章 新書館ウィングス・コミックス全4巻 仲間とのクリスマス会を終えた帰路、電車内で相沢は三国に語った。 「夏休みが明ける頃にはクラスの雰囲気になじんできて教室の中で息するのが楽になってきて やっと学校が楽しいなあって思えてくるのが今頃なんだ…」 春になればクラス替えで別れてしまうかもしれない級友たち。だが彼女は、親友の山根と別のクラスになっても転校せずにこの学校にとどまってくれたことにただ感激してしまう。もちろん山根への心配り(父が単身赴任して寂しいかもしれない)も今度は忘れない。過去の失敗(甲子園古墳事件や花園姉ひきこもり発覚事件)を思い起こせば、彼女はこの一年で確かに成長したといえるだろう。 花園、三国、真島とマン研の3人を中心に高校一年生の学園生活を群像劇スタイルで描いた、よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」は、各