2008年3月1日のブックマーク (4件)

  • よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」 終りのない文章

    よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」 終りのない文章 新書館ウィングス・コミックス全4巻 仲間とのクリスマス会を終えた帰路、電車内で相沢は三国に語った。 「夏休みが明ける頃にはクラスの雰囲気になじんできて教室の中で息するのが楽になってきて やっと学校が楽しいなあって思えてくるのが今頃なんだ…」 春になればクラス替えで別れてしまうかもしれない級友たち。だが彼女は、親友の山根と別のクラスになっても転校せずにこの学校にとどまってくれたことにただ感激してしまう。もちろん山根への心配り(父が単身赴任して寂しいかもしれない)も今度は忘れない。過去の失敗(甲子園古墳事件や花園姉ひきこもり発覚事件)を思い起こせば、彼女はこの一年で確かに成長したといえるだろう。 花園、三国、真島とマン研の3人を中心に高校一年生の学園生活を群像劇スタイルで描いた、よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」は、各

    atoz
    atoz 2008/03/01
    「真島は登場人物の中で、花園と並んでもっとも成長したと思えるキャラである。」
  •  よしながふみと志村貴子 - イチニクス遊覧日記

    よしながふみの「愛すべき娘たち」第3話についての「やさぐれ日記暫定版」さんの文章を(昨年のものですが)、コメント欄の追記(こちらも興味深いです)があったおかげで改めて読みかえしました。 けれど、オレがどうしても若林の非の打ち所のない造型に納得がいかないのは、彼女が「人を愛すること」の矛盾を受け止めず、宗教にその帰着を求めた点である。別に宗教がイカンと言っているのではない。しかし、この結末には、そもそも「人を愛すること」じたいが、見方を変えればれっきとした一つの暴力であり、同時に不特定多数の「特別に愛されなかった誰か」を生み出す酷薄なエゴである、という認識を背負おうとしていないように感じられ、それはよしながの作風が内にも外にも潔癖さを描こうとするが故の限界点に思えてしまうのだ。作中では対照的に描かれる生き方だけど、若林が選んだシスターという道も、第4話に登場する牧村という女性がたどる転落と相

     よしながふみと志村貴子 - イチニクス遊覧日記
    atoz
    atoz 2008/03/01
    「背徳感のようなものにはほとんどスポットをあてず、「好きになること」の気持ち良さが描かれる。そしてそれが自己憐憫やら自己愛やらであってもビクともしない衝動に、魅力を感じてしまうのだ。」
  •  「青い花」/志村貴子 - イチニクス遊覧日記

    昨日の「ぼくは、おんなのこ」で気持ちが盛り上がったので「青い花」を再読しました。すばらしいな。一気に読むのと、連載で読むのとじゃやっぱり違うよなぁ、とか、しみじみ思ってしまった。 青い花 1巻 (F×COMICS) 作者: 志村貴子出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2005/12/15メディア: コミック購入: 18人 クリック: 156回この商品を含むブログ (480件) を見る「青い花」は女の子の、おもに女の子に対する恋と友情を描いた物語。 「青い花」で描かれる女子校の日常、そして女の子どうしの関わりの道のりは、いたるところにいつか見た断片がちりばめられていて、読んでいるとまるで、忘れていたものを掘り起こされるようで胸がつかえる。 もちろん、現実はこんなに美しいものではなかったけれど、それはまだ自分の生きている場所を把握していない頃の、そんなことを意識すらせずに何かを信じているよう

     「青い花」/志村貴子 - イチニクス遊覧日記
    atoz
    atoz 2008/03/01
    「志村さんの描く物語は、ここでもやはりこちらの予想するところとは軸をずらし、その葛藤についてはほとんど触れられない。」
  • 若者よ、書を捨てよ、町へ出よう。でもその前に最後の一冊 ~『自分探しが止まらない』速水建朗 - S-killz to pay the ¥.

    前作「タイアップの歌謡史」では、「ヒットソングの裏側には、ある仕掛があり、世の中の動きや流行の流れを汲んだタイアップというビジネスチャンスが潜んでいた」と紐解いてみせる非常に興味深いでしたが、今作では前作と同様のスタイルで「90年代〜00年代にかけての若者を取り巻く労働状況の変化と、その質の変化」を暴いていく、読み応え充分の快著でした。 「自分探し」と言っても様々なケースがあるでしょうが、私はミュージシャンを例に挙げてみたいと思います。 まず、でも大きくフィーチャーされている団塊ジュニア世代にドンばまりだった人も多いであろう椎名林檎。彼女は「アルバム3枚出して引退する」と、よくインタビューなどで(Rナンタラとかいうミュージシャン大肯定持ち上げ誌)語っていました。それよりちょっと遡るマニック・ストリート・プリーチャーズ。彼らは「最高のアルバムを一枚出して、それを各国でチャートの一位にして

    若者よ、書を捨てよ、町へ出よう。でもその前に最後の一冊 ~『自分探しが止まらない』速水建朗 - S-killz to pay the ¥.
    atoz
    atoz 2008/03/01
    ファイト!ファイト!ちば。ジャガーさんは最高である。