宇津峰(うづみね)または宇津峯は、福島県の田村郡と石川郡(現在は郡山市と須賀川市)の境にある独立峰宇津峰山(標高677メートル)の山域全体を利用した日本の城(山城)跡。「星が城」あるいは「雲水峯」の別称がある。国の史跡に指定されている。 歴史および沿革[編集] 南北朝時代初期に宇津峰山麓を支配していた守山城主・田村宗季(庄司)は奥羽地方の南朝側における有力武将の一人であった。当時の奥羽地方でも他地域の例に漏れず南朝と北朝の総力戦が至るところで発生していた。しかし、奥羽南朝軍の中心的存在であった北畠顕家や結城宗広が戦死あるいは病死すると、宗広の子・結城親朝の寝返りなどもあって情勢は徐々に北朝有利となっていった。 1346年、北朝方は南朝方の立て籠もる霊山城などの奥羽各諸城を一斉攻撃し、宇津峯城もこのとき落城する。しかし、観応の擾乱の余波が奥羽にも及んで北朝方が分裂すると、奥羽の南朝軍は勢力を