「内容は良いけど、絵心のないパッとしない資料ですね」 提案書を作成するときに、一番自信がないのが見栄えのところだという技術者は多い。自分なりに分かりやすいと思って描いた図を見せたところ、「ぜんぜん分からない」「絵心がないね」と言われるのでは、自信がなくなっても仕方がない。 冒頭のコメントも、内容は良いけれど見栄えが良くないという指摘である。絵心といえば美しく絵を描くセンスのことであり、アートの世界だ。技術や論理といったところから一番離れており、「自分とは関係ない」と思ってしまう技術者が多いのも無理のないところだ。本連載を締めくくるに当たって、「良い図とは何か」という議論から始まり、提案に有用な構造の組み立て方まで解説する。 提案が通るかどうかは見栄えでは決まらない 現在、提案書作成に広く使われている定番のツールは、米Microsoftのプレゼンテーションツール「PowerPoint」だろう
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