学生に対してセクシスト的発言をためらいなくする先生がいる、あるいは女性が社会に出ることは危険であるという趣旨の卒論を書く学生がいる、という話題が第二回「文芸共和国の会」終了後の懇親会において出ました。 学生、市民、ジェンダー/セクシュアリティ系の領域を専門とはしない研究者のあいだで、フェミニズムに関連する最低限の知見を共有することは、喫緊の課題といえるでしょう。 依然として潜在・顕在する家父長的な世界を所与として生きざるを得ない現状に鑑み、女性がフェミニズムの知見に触れることはとても重要です。しかし男性もまた、家父長的な暴力を内的に反省し、規範の刷りこみを受けているということを自覚し続ける必要性から、フェミニズムの成果を吸収しなければならない。セクシュアリティや性自認の多様性(LGBTQ)を出発点とする際にも、男社会や家父長制という素朴な暴力を無視することはできないでしょう。 フェミニズム