600余りの島々からなる南太平洋のミクロネシア連邦。美しい海と青い空が印象的なこの国は「最後の楽園」とも呼ばれ、世界中から観光客やダイバーが集まります。しかし、その明るいイメージの裏にあるのが、今も色濃く残る太平洋戦争の影響です。当時は日本が統治し、旧日本海軍の重要拠点が置かれていたミクロネシア。戦争で多くの人が犠牲になり、国土は荒廃。戦後も産業が育たず、今も貧しさから逃れようと若者は国を出て行きます。そんなミクロネシアと日本にルーツを持ち、この国のために尽くす1人の男性がいます。(国際部記者 山元康司) 「南洋諸島」と呼ばれ、終戦まで、30年余りにわたって日本が統治していた南太平洋の島国、ミクロネシア。 当時は、旧日本海軍の連合艦隊司令部が置かれ、戦艦「大和」や「武蔵」も拠点としていました。 島のあちこちで目につくのが、戦跡です。連合艦隊の山本五十六司令長官も使っていた水上飛行機の発着場