森友学園を巡る決裁文書の改ざん問題で、財務省が同じ文書に何度も手を入れていたことが十四日の参院予算委員会で明らかになった。太田充理財局長が「ある一日をもって、書き換え前と書き換え後が生じるわけではない。何回か書き換え、最終形の文書が出来上がった」と経緯を語った。 財務省は改ざんを行った時期を二〇一七年二月下旬~四月としている。太田氏は当時の国会答弁との関係について「二月十五日に国会で質疑があり、三月は相当議論があった。答弁との関係を考え、こういうことをした」と説明。文書と矛盾する可能性がある答弁が出ると、その都度改ざんしていたことを示唆した。 改ざん前の決裁文書の原本については「修正前のものは処分をしている。原本そのものの紙はない」と表明。十二日に「対照表」として公表した改ざん前の文書は「内容的に、書き換え前と私たちが思っているもの」としている。原本がないため、対照表や説明が正しいかの検証