前回、篳篥のリードは「ヨシ」で作り、クラリネット・オーボエ・ドゥドウク・管子のリードは「ダンチク」で作るということを書きました。 でも、普通「ダンチク」なんて言わず、クラリネットのリードだって「ヨシ」あるいは「アシ」で作る、って言ってませんか? 今回は、「ヨシ」と「ダンチク」の疑問について書きます。 ◆まずその前段階として、紛らわしい言葉を整理しないといけないですね。 〇「ヨシ」と「アシ」 「アシ」では言葉が悪いので「ヨシ」と言い換えたと言います。「するめ」が「あたりめ」になったようなもの。 だから「ヨシ」と「アシ」は同じと考えてください。 「明治期に植物学が始まり、ヨシを採用。駄洒落が公用語になった。」(パンフレット『鵜殿を遊ぶ』より) のだそうです。 〇「葭」「蘆」「葦」「芦」 漢字もいっぱいあって困ります。 葭=春のヨシ、蘆=夏のヨシ、葦=冬の枯れたヨシのことだと言います。芦=略字で