2022年6月21日のブックマーク (2件)

  • エドワード・ホッパーと戦争

    エドワード・ホッパー(1882 - 1967)の「ナイトホークス Nighthawks」は、彼の最も代表的な作品だ。 ホッパーの最も有名な作品のひとつ、「ナイトホークス」は、夜の都会の生の光景である。場所は、彼がよく知っていたグリニッチ・ヴィレッジのダイナー。1940年代には蛍光灯の照明は比較的目新しく、ホッパーはその明るさを用いて、ダイナー内部を都会の暗い夜の安らぎのオアシスとして強調している。 Ita G. Berkow [1] 「ナイトホークス」の評には、<都会の孤独>、<寂寥>、<静寂>、あるいは<オアシス>、<光と闇>といった言葉が頻繁に現れる。また、ホッパーがアーネスト・ヘミングウェイの短編小説「殺人者(The Killers)」を大変気に入っていたことから、そこに登場するダイナーと関連付けて鑑賞する人も多い。1930年代~40年代はいわゆるハードボイルド小説の古典期にあたり、

    エドワード・ホッパーと戦争
    barringtonia
    barringtonia 2022/06/21
    ナイトホークスが描かれた時期、アメリカの諸都市はWWIIの影響で灯火管制下にあり、描かれたのは失われた光景だった可能性が高い、という話
  • 贋作性について|Tamula_Rasa

    ネルソン・グッドマン『芸術の言語』第三章の議論を読んで考えたことを書きます。 《モナリザ》の絵には贋作がありえて、ハイドンの《ロンドン交響曲》には贋作がありえない。同じく、彫刻の贋作はあり得ても、文学の贋作はあり得ない。このように、芸術ジャンルごとに贋作、模倣が存在しうるかどうかが決まっているように思える。 (ここでいう贋作とはいわゆる「実物参照的な」贋作、つまり「《モナリザ》にそっくりな絵」のようなもの。ジャゾット作の『「アルビノーニの」アダージョ』や、あるいはファン・メーヘレンがフェルメールの画風を真似て描いた絵のことを指すのではない) グッドマンによれば、こうした差異は絵や彫刻(あるいは書画、ダンスも?)には同一性の基準となる記譜法がないが、音楽や文学には記譜法があることに由来するという。 「記譜法」というのは音楽でいえば楽譜であり、文学でいえば文字の配列である。記譜法は作品の構成的

    贋作性について|Tamula_Rasa