東アフリカのお土産品の1つに、木彫がある。その多くは黒色で、なかにはマホガニーに黒色塗料を塗ってそれらしくみせているものもあるが、本来は、スワヒリ語でmpingo(通称;African blackwood、African ebony、Black ebony、学名;Dalbergia melanoxylon)とよばれるアフリカ黒檀が使われている(写真1)。この木は、『アフリカの広い地域に分布しているが、多くみられるのはタンザニアとモザンビークに限られる』という。1) そして、実際に流通しているアフリカ黒檀製の彫刻は、ほとんどすべてがタンザニア産のものである。この木はまた、床や楽器の材としても使用され、大変硬くてその商品価値は非常に高い。 タンザニア、ダルエスサラーム市内のムウェンゲ地区には、東アフリカにおけるアフリカ黒檀製彫刻の一大集積地である「Makonde Handcraft Villa