ブックマーク / marginaliae.wordpress.com (2)

  • 胡椒、辛子、唐辛子

    香辛料をどう呼ぶか 胡椒とは何か、辛子とは何か、私たちはよく知っているような気になっている。ところが改めて考えてみると、これが意外と曖昧で難しい問題だと判る。 もとより香辛料というものは東西南北の文化が相互交流をするようになってから手に入るようになったもので、ざっくり言って古代中世ヨーロッパには広く知られていなかったか、手に入らなかった、手に入りづらかったものである。『金と香辛料』ではないが、それはヨーロッパ中世にとっては著しく珍しい文物であり、しばしば大変高価なものですらあった。よく知られた話である。大航海時代以降に世界のの風景は一変している。それであるから胡椒とか、辛子とか言うものが、多くの文化圏にとって「新参者」であり、呼称上の混乱を招いたということは理解出来る。 ここで既に、胡椒や辛子をめぐって「呼称上の混乱」などあるだろうかと訝しむ向きもあろうかと思う。胡椒といえばラーメンにぱ

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  • 将棋指しが飯を食う

    将棋の話——いや飯(めし)の話かな。 登場する人物はぜんいん偉人枠につき、以下しばしば敬称略、また段位冠位は執筆時。 順位戦では飯をう 名人位への挑戦権を争う順位戦は持ち時間6時間の長丁場だ。これより長い持ち時間の棋戦(たとえば名人戦、竜王戦などの番勝負)は二日制になるので、この順位戦が一日連続の対局時間としては最長の棋戦ということになる。朝始まって日付が変わるまで対戦が続くのが普通で、最高A級リーグ戦の最終二局はリーグ参加者が全員同日に熱戦を繰り広げる。とくに三月初旬、東京の将棋会館に集まって行われるA級最終局(9回戦)の日を「将棋界の一番長い日」などと言い習わしている。 各自6時間の持ち時間だから二人で12時間の考慮時間が用意されている、しかしそれを使い切っても「一分将棋」でまだ対局は続く。大変な話だ。 だいたい人というものは一つことを一時間と考え続けていられないものではないだろうか

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