ブックマーク / note.com/srso4 (2)

  • 小川哲 『ゲームの王国』|㠀

    緊急事態宣言の期間が継ぎ足され続け帰省も諦めたお盆の終わり、気分転換にと学生時代からずっとお世話になっている美容院に行った。思い切ったピンクメッシュが入った帰り際、レジ横の棚に『ゲームの王国』がささっていたのが目に止まった。前から題名は見聞きして気になってはいたけどなぜこんなところに、とよく分からない縁を感じて勢いのままに借りてきた。 良かった。 舞台は1970年代のカンボジア、クメールルージュによるクーデターと強硬支配という国の動乱の中で一市民にとっての現実がどのようなものだったかが視点を交代させながらありありと描かれていた。上巻をのめり込むように一気に読んだ8月17日の夜にちょうど、タリバンがカブールに侵攻し抵抗もなく首都が陥落したというニュースが流れてきた。混乱した夢の中のような革命とその後に続いた血生臭い歴史的事実を扱った1975年の物語から引き剥がされ、2021年の現実に起きて

    小川哲 『ゲームの王国』|㠀
  • Sun Yuan and Peng Yu "Can't Help Myself"|㠀

    Sun Yuan(孙原)とPeng Yu(彭禹)は中国の二人組現代美術家。この作品は2016年にグッゲンハイム美術館とのコミッションワークとして制作されたインスタレーションで、2019年にはヴェネツィアビエンナーレのメインパビリオンに出展された。 真ん中に据え付けられているのは車の製造などに使われる産業用ロボットアームを改造したもの。視覚認識センサーを搭載していて、赤黒い液体が一定の領域を超えて広がると、はみ出したところめがけて搔き寄せにいくようプログラムされている。アームが機械音を立てて回転しながらヘラを下ろすたび、作品と鑑賞者を隔てる透明な壁に血のような飛沫が散る。 鑑賞者に嫌悪感を催させるような意図を含んだ作品や、社会問題への直接的すぎるカウンターのような作品は、良し悪しは別として私はあまり好きなほうではない。この作品も正直苦手な部類に入るかもしれなかった。血糊を使うこと自体結構どぎ

    Sun Yuan and Peng Yu "Can't Help Myself"|㠀
    barringtonia
    barringtonia 2021/01/30
    自分の周りに拡がる赤黒い液体をセンサーで認識して、巨大な刷毛で掃き寄せ続けるロボットアームの展示
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