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  • フアン・ガブリエル・バスケス『廃墟の形』 | Living Well Is the Best Revenge

    フアン・カブエリエル・バスケスというコロンビアの作家については以前、『密告者』という小説についてレヴューした。ラテンアメリカ文学を愛好する私としても比較的最近知った若い世代の作家であるが、なかなかの曲者である。書も形式と内容、いずれにも癖のある、一筋縄ではいかない小説だ。一言で述べるならば、この小説は形式に関しては話者と語り、そして時制に関して相当に入り組んでおり、内容については陰謀史観を主題としている。フェイクニュースや「もう一つの真実」が真顔で語られる今日、書は一方できわめてアクチュアルにも感じられるが、如何せんこの語り自体も真偽が怪しいのだ。今回は内容についてもかなり踏み込んで論じることを最初にお断りしておく。 この小説は「私」がカルロス・カルバージョなる男が窃盗の疑いで逮捕されたニュースに接する場面によって始まる。カルバージョが盗もうとしたのは「暗殺された政治家のスーツ」である

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