狂童日記にて、 新富裕層(いわゆる「勝ち組」) 旧中間層(大企業・公的セクターの正規雇用者) 不安定低所得者層(非正規雇用者) 小規模自営層(読んで字のごとく) との階層を仮定した上で、次のようなご指摘がありました。 ここ数年「格差社会」と言われてきたが、日本の圧倒的大多数は依然として(2)の層であることは強調しておく必要がある。(2)の層は学校を卒業すると「正社員」になって安定した給料を手にし、30歳くらいになればマイホームやマイカーを持つという「一億総中流」の人生経路をほとんど空気のように受け取ってきた。そのため、そうした安定した生活を成果主義的な「競争」の末に獲得しなければならないという現実の変化への適応に苦労を強いられている。既に定年を迎えた年金受給者も多く、生活水準が傾向的に低下し続けているので、現実の所得格差以上に「格差社会」の言説に強いリアリティを見出しやすくなっている。テレ
1ヶ月間だけ、思い切りがんばれば。より引用: 現状を変える一発逆転があると思うかもしれないけど、どうやら近道はないみたいです。 毎日少しずつ、少しずつ努力を積み重ねるしかない。まったく人生ってやつは。まったく。 違うよ。全然違うよ。 「現状を変える一発逆転」はいたるところにある。 多くの人は、勇気がなかったり、ぼんやりと生きていたりするために、 一発逆転のチャンスが目の前を通り過ぎるのを 見過ごしてしまっているだけだ。 むしろ、「近道を探す努力」こそが正しい努力であって、 「近道や一発逆転を狙わないで地道な努力を積み重ねる」という姿勢が、 自分と周囲を不幸にし、 格差と貧困を生み出し、日本を衰退させてきた。 それは、「ハゲタカ」というレッテルを貼られて悪者扱いされてきた人々が どのようにして人々に豊かさをもたらし、何十億ものお金を稼いでいるのかを見るとよく分かる。 たとえば、3000万円の
昨年最後のエントリにおいて、安倍前総理について日本の総理大臣として、あのような辞め方は空前と書いたところ、 辞める瞬間を言えばその通りである一方で、その直前からの過程を追えば、平沼騏一郎や近衛文麿が比肩しうるのではとも思うのですが、いかがでしょうか。 とのコメントを宮嶋陽人さんからいただきました。奇しくも、第三次近衛内閣の辞任直前の状況について、次のような当を得たものと考えられるレスが2ちゃん軍板にてありましたので、紹介させていただきます。該当日とされる10/6に開催されたのは、陸海軍部局長会議であって御前会議ではないようにも思うのですが、それはさておき。 939 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2008/01/07(月) 23:00:09 ID:??? 機密日誌とか資料を読んでてもそれぞれ滅茶苦茶で訳がわからん。纏めると大体こんな感じだな。 [10月6日午前会議〜] 東條陸相 「
第10位 寒川旭「地震の日本史」 webmasterがよく知らない分野の本だったので、新しい知識を数多く教えてもらいました。江戸末期の大地震の頻発を通して幕末維新を見ると、天変地異を為政者の責任とみなす感情がいくばくかの影響を与えていたのでは、という気がしてきます。 第9位 飯田泰之「考える技術としての統計学」 本書のとある部分が、webmasterが現在抱えている課題への対応を考える際に大いに役立ち、安心して新年を迎えることができそうです。多謝! 第8位 ジョセフ・E・スティグリッツ「スティグリッツ教授の経済教室」 スティグリッツ節を堪能したい人にとっては安心して手に取れる一冊。ただ、元が雑誌連載コラムであるからでしょう、結論に至る論証が手薄な面があるのは否めません。webmasterにとって気になったのは、温暖化ガス対策として排出権取引よりも環境税に軍配を挙げている点で、なぜそのように
荻上チキ「ウェブ炎上」 きわめて皮肉なことに、およそヒトというものが見たいものを見たがる傾向にあることから論を発する本書もまた、その傾向から逃れられないでしょう。本書を読んでなるほどと思うような人は、おそらくは本書を手に取る以前に、漠たるものではあっても同様の問題意識をもっている場合が過半ではないかとwebmasterは思います。といっても本書を腐したいわけではなく、 関連する学説等の紹介が豊富で、そのような問題意識を持っている者が改めて考え方を整理するに役立つ。 「同様の問題意識をもっている場合が過半」であろうとも、全てではあり得ないので、まったくの新たな知識として受け止める者がそれなりには存在する。 という点に意義があるでしょう。とりわけ後者について、書籍というネットとは異なるメディアで流通することが大いに利いてくるものと考えられます。 ただ、このように多くの人に読んでもらいたいという
磯崎哲也さんの「「年金を受け取れる権利」なんて、もともと存在しない」は、この手の問題について磯崎さんへのネット上での信用度は高いだけに、とっても困ってしまいます(現に、はてなブックマークも多数集まっています)。というのも、完全に間違っているのですから。というわけで、このエントリをご覧いただきましたら、訂正いただければ幸いです。 #このエントリは、磯崎さん向けということで、一般向けのわかりやすさを二の次にして書きます。わけわかんねーよ、といったご不満もあろうかと存じますが、趣旨をお汲み取りいただきますようお願い申し上げます。 磯崎さんのご主張の概要 磯崎さんのご主張が端的に表れているのは、次の部分でしょう。 以前も書きましたが、法的な説明としては「年金2008年問題」の著者の玉木伸介氏がおっしゃっていた、 年金をいくら受け取れるかは「法律」で決まっている。「法律」で決まっているということは、
昨日、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の第1回会合が開催されましたが、そのメンバー構成には大いに問題があります。懇談会の構成員名簿を、そのバックグラウンドを付記して掲げれば次のとおりです。 岩間陽子 政策研究大学院大学准教授 政治学者(国際政治) 岡崎久彦 岡崎研究所理事長 元外交官 葛西敬之 東海旅客鉄道株式会社代表取締役会長 経営者 北岡伸一 東京大学大学院教授 政治学者(日本政治外交史) 坂元一哉 大阪大学大学院教授 政治学者(国際政治) 佐瀬昌盛 拓殖大学海外事情研究所客員教授 政治学者(国際政治) 佐藤謙 世界平和研究所副会長 元官僚(財務(大蔵)省出身) 田中明彦 東京大学教授 政治学者(国際政治) 中西寛 京都大学教授 政治学者(国際政治) 西修 駒澤大学教授 法学者(憲法) 西元徹也 日本地雷処理を支援する会会長 元自衛官 村瀬信也 上智大学教授 法学者(国際法)
魚住昭「官僚とメディア」 著者の作を読むのは「野中広務 差別と権力」に次いで2冊目なのですが、「野中広務」を読んだときに思ったとおり、著者は優秀なジャーナリストなのだな、と実感させる一冊です。検察に食い込んでいった様の描写など、プロとはかくあるべしと感心してしまいます。 しかしながら、本書の醍醐味は、そこにはありません‐あるいは、優秀なるがゆえに著者の狙いとは違った問題をも図らずも抉り出してしまった、というべきでしょうか。つまりは、優秀である著者であっても逃れられないということから、今のマスメディアの抱える問題の深刻さがあぶりだされてくるのです。 歴史は繰り返す 今なおメディアの世界においては、昭和初期の全体主義体制の確立に当たって、被害者意識のみを持つ人も多いように見受けられますが。 私がまだ共同通信の記者をやめる直前の『沈黙のファイル』の取材で、同僚と一緒に太平洋戦争開戦前夜の参謀本部
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