『24時間テレビ』(日本テレビ)の裏側で放送された、『バリバラ』(Eテレ)が注目を集めている。「検証!『障害者×感動』の方程式」をテーマにした同番組では、24時間テレビを意識したフェイクドキュメンタリーを放送。「感動ポルノ」という言葉とともに、なぜ世の中には、感動・頑張る障害者像があふれるのか? と一面的な障害者の取り上げ方に疑問を投げかけた。 今回は、自身の授業で『24時間テレビ』について取り上げるという社会学者の前田拓也さんに、「感動ポルノ」はなぜ批判されているのか、また「感動ポルノ」批判の痛快さがもつ危うさについてお話を伺った。(聞き手/山本菜々子) ――ご自身の授業で『24時間テレビ』について取り上げるとうかがいました。それはなぜですか? 大学では、ケアする人とされる人との関係性や、障害者を取り巻く社会的な困難について考える授業をいくつか担当しています。わたしの専門は社会学なので、