日経の記事が議論を呼んでいる。世界中の国々で賃金が上がる中、日本が取り残されているというのである。賃金再考(1)日本の賃金、世界に見劣り世界の賃上げに日本が取り残されている。大企業の賃上げ率は4年連続で2%を超えるが、主要7カ国(G7)で日本だけが2000年の賃金水準を下回る。多くの人が賃上げの実感に乏しく、このままではデフレ脱却の 浜田教授の発言を辿ってみよう。 > 物価が上がっても国民の賃金はすぐには上がりません。インフレ率と失業の相関関係を示すフィリップス曲線(インフレ率が上昇すると失業率が下がることを示す)を見てもわかる通り、名目賃金には硬直性があるため、期待インフレ率が上がると、実質賃金は一時的に下がり、そのため雇用が増えるのです。こうした経路を経て、緩やかな物価上昇の中で実質所得の増加へとつながっていくのです。 > その意味では、雇用されている人々が、実質賃金の面では少しずつ我