国立大の教員が私立に移るケースが増えている 私事で恐縮なのだが、私河野はこの新年度に、昨年度まで勤めた一橋大学大学院経営管理研究科(旧商学研究科)を退職し、専修大学法学部に着任した。 大学教員がキャリアの間に何度か大学を移ることは珍しいことではない。だが、私の今回の移籍のニュースを聞いた知人の中には「なんで?」という反応をする人もいた。 そう反応した人の言いたいことはなんとなく分かる。つまり、言いにくいことをはっきり言えば、一橋大学といえば研究者が望みうる最高の所属先のひとつであり、なぜわざわざ中堅どころの私学に移籍するのか、と考えたのだろう。これから私が勤める専修大学に対してとても失礼な話だが。 しかし、そのように考えるのも無理はないかもしれない。というのも、私の今回のような移籍は、確かに一昔前であればあまりないことだった。 かつて、国立大学から私立大学に移るケースと言えば、国立を退職し
Big investors are giving university digs an upgradeStudent digs have moved on a lot THE words “Unite Students” are emblazoned on Aston University’s residence halls and on signs all over campus. They are the name of a firm that builds, buys and manages student accommodation across Britain. Last year Unite Students bought all 3,000 of Aston’s on-campus bedrooms for £227m ($313m) in partnership with
早稲田大学と慶応義塾大学は、図書館システムの共同運用を2019年8月にも始める。こうした取り組みは国内で初めて。図書検索に必須の書名や著者名などの「書誌情報」を両大のみが世界標準で整備しており、海外ベンダーのクラウドシステムの共同調達を実現した。システムや書誌情報入力のコストも大幅に減らせる。延べ1000万冊超の両大の書籍や、電子ジャーナルを一度に検索でき、研究力強化を後押しする。 両大の図書館は86年から協力している。和書に強い早大、洋書や医学書に強い慶大という補完性で、学内にはない図書の4割程度を貸借し合っている。 図書館における書誌情報は、各言語の洋書の表記統一など厳密にする必要があり、登録の手間がかかる。国内では国立情報学研究所の独自仕様による登録データを各大学が活用するのが一般的だ。 一方で両大は国際化を見据え、世界標準の仕様で別ベンダーのサーバ型システムを使っていた。 今回、イ
1.はじめに 筆者が初めて本サイトにエッセイを掲載いただいて以降、高校・大学の教員から数多くの質問を頂戴する機会に恵まれた。それらの質問の中で最も違和感を抱いたのは、「どうすれば学生(生徒)をアクティブにさせることができますか?」という質問である[1]。 「アクティブにさせる」。これほど奇妙な表現があるだろうか。周知の通り、アクティブラーニング(AL)のアクティブとは、「学修者の能動的な学修への参加」を意味する。つまり、アクティブにさせるとは、「能動的に学修へ参加させる」ということであり、すなわち、「教員の手によって(=受動的に)学生・生徒が能動的になる」という自己矛盾を孕んだ表現になってしまうのである。 そもそも文部科学省はALを「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称[2]」と定義しているだけであり、この定義を見ると、グ
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