共同通信社の衆院選序盤の電話世論調査で、与党が300議席超をうかがう情勢となったことを受け、政権は緩みを警戒している。野党側は危機感を強め、巻き返しを図っている。 安倍晋三首相は11日、静岡、愛知両県4カ所で街頭演説し、「本当に厳しい選挙だ」「大変厳しい戦いだ」と繰り返した。政権幹部は「ありえない議席数だ。今は風は全く吹いていない。ここからどういう流れになっていくか全く見えず、楽観はできない」と引き締める。公明党関係者も「(実態よりも)ちょっと取りすぎた数字だ」と強調した。 首相が衆院を解散した当初は、加計学園問題などの影響を懸念し、与党内にも首相が判断を誤ったのではないかとみる向きもあった。小池百合子東京都知事が希望の党を結成すると危機感はさらに高まった。