19日に期限切れとなる福井俊彦日銀総裁の後任人事をめぐり、民主党が武藤敏郎副総裁の総裁昇格に不同意を決めたことで、国会は再び混乱に突入した。自民、公明両党は12日の本会議に欠席する構えを見せており、早くも与野党間で総裁不在による「金融パニック」が起きた場合の責任のなすり合いが始まった。 衆参両院で武藤氏らの所信聴取が終わった後、衆参議運委員長の間では本会議の日程について押し問答が続いた。もともと衆参両院は14日に本会議議決を行う方向で調整してきたが、10日夜から参院の西岡武夫委員長(民主)の態度が変わりだした。 11日午後4時半、衆院の笹川堯委員長(自民)が西岡氏に電話で、「ぜひ14日に本会議で採決してほしい」と念を押すと、西岡氏「まだ分からない…」と言葉を濁した。 この直後、参院議運委員会理事会で民主党は12日の本会議開催を提案。与党が欠席する中で議運委員会を開き12日の本会議開催を決議