近い将来、長距離フライトがなくなるかもしれない。 極超音速の移動を可能にする新ロケットエンジン「SABRE」。この開発に欧州宇宙機関が1000万ユーロ(約12億円)もの資金を出資することがこのほど決まり、実用化に向けて弾みがつきそうだ。 ・太平洋をわずか2時間で横断 開発を手がけているのは、イギリスの「Reaction Engines Ltd(REL)」。SABREは大気圏内と宇宙の両方で使えるエンジンで、極超音速(音速の5倍以上の速さ)での移動を可能にする。 音速の5倍以上というとマッハ5クラスで、太平洋をわずか2時間程度で横断できるスピード。つまり、日本からだと北米やヨーロッパへものの数時間で移動することが可能になる。 日本から丸1日以上かかる南米へも、半日もあれば移動できるようになるかもしれない。 ・大気酸素を使用 まるで夢のようなエンジンだが、鍵となるのが酸素の代わりに大気酸素を燃