国民の琴線に触れた”政治の素人” ギリシャの人口は、たったの1100万人だ。今、問題になっている国家債務だって、最初のうちに手を打っておけば、どうにかなったはずだ。 なぜ、こんな小国の救済が、ここまでの大事に至ってしまったのか。EUの崩壊だとか、ヨーロッパの分裂だとか、ここ半年、EUはギリシャに掛かりっきりで、ほとんど麻痺状態に陥っている。 チプラス(首相)&ヴァロファキス(財相)コンビが政権の座についたのは今年の1月だ。債権者であるEU、IMF(国際通貨基金)、ECB(欧州中央銀行)は、自分たちはギリシャ国民に援助の手を差し伸べていると強調した。しかしギリシャ側は、引き続き援助を必要とはしていたものの、そこに付けられた条件を変えようとした。それどころか、二人はそのために、交渉をただひたすら撹乱し始めたのだった。 もちろん、彼らが今までのギリシャの政治家と違うことは、最初からわかっていた。
![ギリシャ国民はなぜEUに"NO"を突きつけたのか?(川口 マーン 惠美) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/372489352b9b4007716378b7b6e9d2b937a5088a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fcommon%2Fimages%2Fv3%2Fmeta%2Ffb_ogp-image.png)