今年もお盆の季節がやってくる。毎年この季節はふるさとに帰省する客で鉄道や飛行機、高速道路などが混雑する光景が「お決まり」の映像としてメディアを賑わせる。 お盆のそもそもの目的は、先祖のお墓にお参りしてその霊をなぐさめるところにある。帰省客のどれだけが実際に墓参りに行っているかはわからない。どちらかといえば地方出身者は、墓参りというよりも親戚への挨拶や卒業した学校の同級生が集まって互いの状況を語り合うなどという場になっているのが実態かもしれない。 理由はともあれ、人間誰しもが亡くなれば入居するのが墓である。亡くなった方を想うお盆の季節、今回は墓の問題を考えてみたい。 毎年40万人減っている 日本の人口は2015年の国勢調査で初めて減少に向かっていることが発表された。人口が減少する理由は生まれる赤ちゃんの数より亡くなる人の数が多い、つまり「人口の自然減」の状態に日本があることを示している。 2