ついに過去最悪規模の大流行となったインフルエンザ。症状が軽く、知らない間に他人に感染させる恐れがある「隠れインフル」の増加に加え、事態を一段と深刻化させかねないのが、日本列島に流れ込んだ最強寒波だ。記録的な低温は、ウイルスの活動に最適な環境、つまり人間にとって最悪だと専門家は警鐘を鳴らす。 厚生労働省によると、全国5000の定点医療機関から21日までの1週間に報告されたインフルエンザ患者数は1医療機関当たり51・93人となり、統計を取り始めた1999年以降で過去最多となった。医療機関を受診した患者数は推計約283万人にのぼる。 直近5週間に検出されたウイルスは、2009年に新型として流行したA型とB型が同程度。通常2月に増え始めるB型が急増しているのが特徴だ。 「A型を発症した患者がほぼ高熱が出るのに対し、B型は発症しても37度台の微熱で済む、あるいは熱が出ない場合がある」と説明するのは山