三菱重工業は、低迷している造船事業を立て直すため、設計のやり直しや火災による納期の遅れで2300億円を超える損失を計上した、長崎造船所での大型客船の建造を凍結する方向で検討していることがわかりました。 このため三菱重工は、長崎造船所で手がけてきた大型客船の建造は今後凍結し、需要があるLNG=液化天然ガスの運搬船の建造などに事業を絞り込む方向で検討していることがわかりました。また関係者によりますと、船の設計などを行う部門を本社から切り離し分社化することも検討しているということです。 三菱重工の造船事業は去年の建造量が国内10位にとどまり、造船事業の絞り込みと同時に、建造量で国内トップの今治造船や大島造船所、それに名村造船所の3社と提携交渉も進めていて、今後、船の設計や開発で関係を強化したいとしています。
三菱重工長崎造船所で建造中の大型客船が3度目の火災を起こした問題は、日本の造船業界、そして製造業立国を標榜してきた日本の産業分野の崩壊状況を物語る象徴的な出来事として各所で話題になっている。世界を牽引する造船技術を誇った造船大国でまともな船がつくれないという現実を浮き彫りにしており、産業技術の育成を切り捨てていった犯罪性を実感させている。 造船大国日本で進む技術劣化 三菱重工長崎造船所で建造中の豪華客船「アイーダ・プリマ」は、アメリカの世界最大手クルーズ会社カーニバル社の子会社でドイツに本社を置くアイーダ社が発注したものだった。三菱重工にとっては10年ぶりとなる大型客船であり、日本の造船大手の威信を賭けて意気込んで受注したものといわれてきた。総重量は12万5000㌧をこえ、3300人を乗せ1500室もの部屋を持つ「洋上のマンション」といわれる豪華客船で、三菱重工は2隻を1000億円で請
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