麻生財務相は18日の閣議後の記者会見で、日本銀行の黒田東彦(くろだはるひこ)総裁が就任直後の2013年4月時点で、物価上昇率を2%とする目標を「2年程度」で実現するとしたことについて、「『2年以内』というのはまず無理ですよ、と(政府と日銀で)お互いに認識していた」と述べた。 日銀の金融政策の実現性に、財務相が当初から強い疑念を持っていたことを明らかにした形だ。麻生氏は「2%を掲げるのはいいが、責任を感じて、何か不必要なことをやるのはやめた方がいいということで(政府と日銀は)一致していた」とも語った。 黒田氏の就任から5年以上経過したが、物価目標は達成できていない。麻生氏は「長期的になってきた現状を十分に認識し、いろいろな対策をやっていかなければならない」と話した。