ぼくは主にはドキュメンタリーのキャメラマンを生業としているから、ドキュメンタリーについて語るとき、おのずとキャメラマンからの視点が多くなる。必然的に、日々の仕事を通してからだで覚えた経験論となる。いわゆるわたしの生活と意見というやつだ。そこになにがしかの意味があるかどうかは自分ではわからないが、1ヶ月のうち約半分、平均して1日3時間を20年間、つまり10,000時間を超える人生をファインダーのなかで過ごしてしまった人間として、仕事の場としての「ドキュメンタリー」について、思ったことを書いてみようと思う。 そもそもなぜぼくはドキュメンタリーにひかれたのか。そして、なぜドキュメンタリーのキャメラマンという役割を選択したのか。それを自らに改めてといかけることによって、自分にとってのドキュメンタリーとはどういうものか、あぶりだされてくるかもしれない。 大学時代、映画を学ぶ学生だったぼくが「ドキュメ
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