[写真左]森永卓郎(もりなが・たくろう)/独協大学 経済学部 教授。1957年生まれ。東大経済学部卒業。日本専売公社を経て、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)主席研究員。2006年独協大学教授。メディア出演多数。[写真右]土居丈朗(どい・たけろう)/慶応大学 経済学部 教授。1970年生まれ。東大大学院博士課程修了。博士(経済学)。2009年から現職。行政改革推進会議議員、全世代型社会保障構築会議委員、財政制度等審議会委員などを務める(撮影:ヒダキトモコ)
ダフ屋は泥棒なのか? ある高名な辞書は、“スカルパー(戦利品として敵の頭の皮を剥ぐ人々)”を「短期間に売買を繰り返して利ザヤを稼ぐ者」、“スカルピング(頭皮剥ぎ)”を「詐欺・泥棒の類」と定義している。これは一般大衆のチケット・スカルパー、すなわちダフ屋に対する敵意をよく表している。 彼らへの非難の理由を見つけるのは難しくない。大人気のコンサートやスポーツイベントを楽しみにやってきた人は、会場で、3000円の席に1万円も払わなければならないことを知って仰天する。 そしてこの馬鹿げた値段は、ダフ屋が定価で買ったチケットを、人々がどんな言い値でも買いたいと言い出すまで故意に売り惜しんできたからだと考えるだろう。だが、経済的に分析するならば、ダフ屋に対するこの批判は不当である。 なぜダフ屋が存在するのだろうか。 ダフ屋稼業の成立条件、すなわち必要にして欠くべからざる前提とは、固定されて変更不能なチ
「新聞を読んだほうがいいよ」とすすめると、こんな声が聞こえてきそうです。「ニュースはネットで読むから、新聞なんていらない」「テレビで見ればいいじゃん」――。インターネットの普及で「新聞を購読する必要があるのか」という疑問が拡大しました。それでも新聞は必要だ、と私は思います。 とはいえ、新聞社側にも問題があります。記者たちが間違ったエリート意識を持ち、世の中の常識から乖離したり、専門用語を駆使して読者が理解できない記事を書いたり、間違ったことを報じても間違いを認めなかったり。そんなことを続けていたら、新聞が読者から見放されるのは当然のことでしょう。拙著『考える力と情報力が身につく 新聞の読み方』から一部抜粋し、なぜ新聞が必要なのかを解説します。 多くの記事が無料で公開されている 確かに今どき、どの新聞にもネット版があり、そこでは多くの記事が無料で公開されています。「Yahoo!」などのポータ
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――多くの男性は「自分は痴漢をしない」と思っているはずです。だからこそ、痴漢冤罪が大きな関心を集めているのではないでしょうか。 私も男性ですから痴漢冤罪は他人事ではありません。それはさておき、痴漢冤罪を声高に主張して肝心の痴漢問題をうやむやにするのは賛成できません。警視庁によれば2016年に都内における電車内の痴漢行為は約1800件(迷惑防止条例違反)起きています。しかも、やはり警視庁の調査によれば、痴漢行為に遭った女性のうち9割近くが警察に通報・相談をしていません。つまり、実際の痴漢行為は少なく見積もっても1800件の10倍以上あると考えられます。一方で、痴漢冤罪が現実にどのくらい起きているのかはわかりませんが、痴漢犯罪よりも圧倒的に少ないと予想できます。 痴漢をする人の特徴は「4大卒の既婚サラリーマン」 ――痴漢をする男性に特徴はあるのでしょうか。 当クリニックでは過去12年間に延べ1
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2015年は日韓国交正常化50周年。そして6月22日は日韓基本条約の調印記念日で、日韓両国で記念式典が予定されている。21日には韓国の尹炳世外相が4年ぶりに来日するが、根深く残る歴史問題とそれに絡む諸問題が常に両国関係に影を落としている。 そのひとつが世界遺産登録問題だ。6月28日から7月8日まで、ドイツのボンで第39回世界遺産委員会が開催されるが、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)が5月4日に登録推薦した「明治日本の産業革命遺産」が暗礁に乗り上げている。委員国である韓国が執拗に反対運動を繰り広げ、他の委員国に働きかけているのだ。 韓国国会は日本を糾弾する決議を可決 「明治日本の産業革命遺産」は、吉田松陰が主催し、高杉晋作や久坂玄瑞、伊藤博文など逸材を輩出した松下村塾、官営八幡製鉄所や三菱長崎 造船所、「軍艦島」として知られる端島炭鉱など23施設を含む。いずれも近代化を目指して「坂の上」を
ジョセフ・サミュエル・ナイ・ジュニア氏は、ハーバード大学特別功労教授で同大学ケネディ政治学大学院の元学長。同氏は国際安全保障問題担当国防次官補、国家情報会議議長、安全保障援助・科学技術担当次官代理などの要職を歴任してきた。 最近の著書 『Is the American Century Over? (米国の世紀は終わったのか)』はペーパーバックで発売されており、。ナイ教授は4月27日 、ハーバード大学ケネディ政治学大学院で行われたフォーラムにおいて、日本の安倍晋三首相を迎えるために尽力した。 同氏には東アジアの「リバランス政策」を中心に話を聞いた。インタビューの最後では沖縄普天間飛行場の辺野古移転問題に関して、個人的見解と断りながらも、きわめて重要な提案を行った。同氏はクリントン政権における国防次官補として、普天間飛行場返還の日米合意を主導した人物である。 米国は多くの国と協力をする必要があ
3月12日、ソニーから独立したVAIOと日本通信は共同で「VAIOフォン」を発表した。日本通信は通信事業者からインフラを借りて通信サービスを提供する「MVNO」(仮想移動体通信事業者)の草分け。同社の福田尚久副社長は、MVNO各社が採用する端末について「現状では消極的な選択肢しかない」として、価格面やスペックなどでニーズのある「ど真ん中に投げ込んでいく」と宣言した。 だが、発表された端末は5万1000円の価格ながら、パソコンにおけるVAIOのイメージとは乖離のあるごく普通のデザイン、スペックだった。また、パナソニックの「ELUGA U2」(台湾クアンタによるODM〈設計・生産〉)と酷似している点も指摘されており、業界に詳しいITジャーナリストからは疑問や批判も飛んでいる。 VAIOとの協業の本来の狙いは何か。今後、どのようにVAIOフォンを成長させるのか。日本通信の三田聖二社長に聞いた。
ネットを中心に「ブラック企業」という評価が根づいてしまった感もある、居酒屋チェーン大手のワタミ。その払拭に向けて、労働環境の改善に本腰を入れようとしている。同社の構造転換を先導する桑原豊社長に、ワタミの“これまで”と“これから”を聞いた。 大規模チェーンは必要とされていない ――2014年度に和民業態の1割に当たる60店を閉鎖する。これはビジネスモデルの転換を意味するのか。 われわれを取り巻く環境で2つの大きな変化があった。1つは、人手不足に端を発した各種のコストアップだ。人件費だけでも1.5~2%上がっている。円安進行で輸入食材、物流コストも上昇の方向にある。さらに、エネルギー単価も東日本大震災前に比べると4割はアップしている。 もう1つがマーケットの変化だ。総合型チェーンの強みは、お客様が体験していることだった。和民ってこんな値段、料理もこれぐらいで、サービスの感じや空間もわかる、だか
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「半沢直樹」と同じ制作スタッフに、同じ原作者。そして、香川照之さんや石丸幹二さんなど、「半沢直樹」に登場した俳優が続々登場。さすがに堺雅人さんは出演しないが、代わりに、唐沢寿明さんと江口洋介さんという「白い巨塔」コンビが主演・助演を務める。 「ルーズヴェルト・ゲーム」は放送前から、「半沢の成功、再びなるか?」と注目されてきました。 ところが、第5回までの視聴率は、13.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。もちろん、第5回(5月25日放送)で視聴率がぐんと上がり、ドラマ自体は上り調子ですから、ルーズヴェルト・ゲームさながら「大逆転」も期待されています。ここまでの平均視聴率も、今期では十分高い数字であり、通常であれば「合格点」と言えそうなのに、何十年に1作出るか出ないかという高視聴率番組「半沢直樹」の後継番組なので、分が悪いのは確かです。同じ枠での放送でドラマのテイストも同じですから、どうし
サッカーというライバル 英国のスコットランドでセルティックの中村俊輔(現・横浜Fマリノス)を取材していた4年間、現地記者から返答に窮する質問をされることがよくあった。「日本では野球とサッカー、どっちが人気なの?」というものだ。 少し考え、こう答えていた。 「若者にはサッカーが人気で、中年より上には野球かな」 明るい未来が待つ21歳の若者と、老後の人生を過ごしている80歳の高齢者――。プロチームが誕生してからの年齢を人間に例えると、日本におけるサッカーと野球はそう言える。 Jリーグが1993年に産声を挙げた一方、初めてのプロ野球団である大日本東京野球倶楽部(現在の読売ジャイアンツ)が誕生したのは今から80年前の話だ。「スポーツは時代を移す鏡」と言われるが、とりわけ野球にはよく当てはまる。 終戦の1年後にリーグ戦が再開されたプロ野球は、戦後、日本人に生きる活力を与えてきた。川上哲治の下、長嶋茂
ドラッカーが喝破したように、「顧客の創造」は事業の究極の目的だ。 これは、しかし、「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」の典型だ。「ほぼ日刊イトイ新聞」は実際に顧客を創造し、それをビジネスとしての成果につなげている希少な例だといえる。 「ほぼ日(にち)」は、表面的には新聞形式のウェブメディアだ。しかし、ビジネスとして見たとき、ほぼ日はおそらく日本で最も高収益率の事業でもある。利益の源泉は、あっさり言ってしまえば、物販である。しかも売れている商品といえば、手帳に腹巻き、土鍋……。何の変哲もない生活用品ばかり。 ほぼ日ならではのヒット商品の背後には、独自の戦略ストーリーがある。多くのウェブメディアと異なり、BtoBの広告収入にはいっさい依存しない。タイミングに依存するニュースを追わない。人々の生活の中にある「動機」を発見し、時間をかけて読者と「動機」をやり取りしながら、自ら消費者の需要を創る
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