●内容 映画「借りぐらしのアリエッティ」で、主人公のこびとアリエッティが暮らしていたドールズハウス。建物や部屋を縮小し、ある時代の生活空間を正確に再現したドールズハウスは、西洋で生まれたすばらしい美術工芸品です。最も古い記録は、16世紀のドイツの文献に登場します。当時ミニチュアの家具は、家具職人自らがその技を傾けて手がけ、高品質のものが提供された結果、ドールズハウスは見る人を驚嘆させる精巧さをもつ、美術工芸品の域に高められました。当時のドールズハウスは、屋敷一軒と同じほどの値がつく高価なもので、その所有は上流階級が中心でした。近代の工業化に伴い、より多くの人が収集や制作また鑑賞の対象として、さまざまに楽しめるようになり、日本でも1980年代以降、愛好者の広がりを見せています。 この展覧会では、かつて英米の二大プライベート・コレクションであった、イギリスのヴィヴィアン・グリーン・コレクシ