中村勘九郎(のち勘三郎)と竹下景子のデュエット「浅野川慕情」のドーナツ盤を入手した。どうやら同題の、小幡欣治作の舞台のものらしい。『勘九郎日記「か」の字』(集英社文庫)の上演年表を見ると、1983年5月中日劇場での上演である。勘九郎28歳、竹下さん29歳か。しかし『悲劇喜劇』2011年5月の小幡年表にはない。 - 『ちくま』に斎藤美奈子が新島八重のことを書いているが、これが面白い。当たっているところとはずれているところの対照が面白いのだ。 なぜ新島八重が、これまで福本武久以外の人の関心をひかなかったのか、について、小ネタの合わせ技で偉人になりうる、まあ大した人ではないから、というのはその通りであろう。そして、写真で見るとブスでデブだから、ということを、斎藤が書いていないのも面白い。また、近年の校閲に屈せず「看護婦」としている。もっともこれは歴史上の人物だからかもしれず、筑摩書房だからかもし