参院予算委員会に出席し質問に答える日銀の黒田東彦総裁(2022年5月30日、写真:つのだよしお/アフロ) (池田 信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長) 1ドルが一時136円を超え、円安が加速している。今年の初めには1ドル=116円だったので、半年で20円も円安になった。このような急速な円高になった最大の原因は、世界的な金利上昇の中で、日銀だけがYCC(イールドカーブ・コントロール)で長期金利を抑え込んでいることだ。 日銀の掲げた2%のインフレ目標はすでにほぼ達成しているが、黒田総裁は「物価上昇の大部分は資源価格の上昇によるものだから、量的緩和を続ける」という。誰もが「こんな無理な金利操作は長続きしない」と思っているが、黒田総裁はやめない。それは彼の本当の目的がインフレではないからだ。 黒田総裁の最大の誤算 2013年3月に黒田東彦氏が日銀総裁になり、「2年間でマネタリーベースを2倍
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