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ブックマーク / yonosuke.net (3)

  • 五野井郁夫先生の「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」にはビビりました

    前のエントリではちょっとミル『自由論』の話して、出典の話で終ってしまったのですが、それではあんまり失礼かもしれないので、論文の内容にも少しコメントしておきたいと思います。 私が見るところでは、五野井論文は以下のような構成になっています。 不買運動などのボイコット運動は正当な民主主義運動ですし、それはツイッターでのハッシュタグ運動などに発展しています。(前回触れたミル解釈はここで出てくる) ボイコット運動の延長としてキャンセルカルチャー=コールアウトカルチャーを説明します。ハッシュタグアクティビズム、ノープラットフォーミングなどを紹介します。その問題点は恣意的になりやすいこと、いつ「キャンセル」が終るかわからないことなどです。 キャンセルされた有名事例を列挙します。トマス・ポッゲ、ピーター・シンガー、J.K.ローリング、リチャード・ドーキンス、チャールズ・マレー、スティーブン・ピンカー、V.

    五野井郁夫先生の「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」にはビビりました
    cad-san
    cad-san 2023/06/09
    結果として、キャンセルカルチャーの問題点のまとめになっている記事だ。著者が引用したミルの自由論が図らずも「主観的正しさ」の問題を明示している
  • ヘイトスピーチや悪口を分類しよう

    言論の自由と悪口の関係については興味があって、昨日Yongという先生の「言論の自由はヘイトスピーチも含むか」っていう論文(Yong, C. (2011) “Does Freedom of Speech Include Hate Speech?,” Res publica , 17(4))読んでたんですが、ヘイトスピーチでありえるものを分類してて興味深かったです。 先生によれば、ヘイトスピーチと呼ばれるやつは最低四つぐらいのカテゴリに分けられて、「言論の自由」にもとづいた法的な対応なんかはそのカテゴリを意識して考えられるべきだそうです。 四つっていうのは (1) targeted vilification、(2) diffuse vilification、(3) organized political advocacy for exlusionary and/or eliminationis

    ヘイトスピーチや悪口を分類しよう
  • 定義ってなんだろう (1) 定義の分類と注意

    辞書的定義というのは、人びとがその言葉をどう使っているかを国語辞典の乗ってるような形で説明することです。たとえば「男性」の定義はコトバンク(大辞泉)ではこんな感じですね。基的には「おとこ」なんですが、成年の男子」が基だそうです。 まあそういう多義的な語があるので定義が必要になる場合もあるわけです。っていうかけっこう重要。 ところで、この「男性」の場合は男性ってなんだっていったら「おとこ」だとか「男子」だとかで、さらに「おとこ」ってなんだって辞書ひくと男子だとか男性だとか出てきてしまって循環してしまってます。「男子」か「男性」か「おとこ」かどれかの言葉を知らないとけっきょくそれがなんのかわからない。まあこれは「男性」だとか「おとこ」だとかっていうののどれかはわかってることを前提に辞書っていうのがつくられているからですね。 辞書では基的な単語についてはこんなふうに循環してしまうことはよく

    定義ってなんだろう (1) 定義の分類と注意
    cad-san
    cad-san 2022/08/08
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