義肢から薬剤まで、人間は数千年にわたり、テクノロジーを活用して身体や精神の能力を向上させてきた。それが今、加速している。進歩するテクノロジーを使った「人間拡張」によって、従来とまったく違った方法で世界を体感しようとしている人たちがいる。 ギャラリー:太平洋「色の見えない人々の島」写真13点 37歳のアーティスト、ニール・ハービソン氏もそうした人々のひとりだ。彼は生まれながらにして、目に見えるものすべてがグレースケールで、ほかの色をまったく認識できない。ハービソン氏はこれを障害というより、むしろ財産であるととらえているが、一方で視覚というものをさまざまな面から理解したいとも考えていた。 過去16年の間、ハービソン氏は可視光から不可視光まで、さまざまな波長の光を「聞いて」きた。頭に埋め込んだアンテナのような装置に、光ファイバーセンサーが付いていて、視野に入る光の波長を振動に変換し、音として認識
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