文部科学相の諮問機関、中央教育審議会は21日、小中学校の「道徳」を、現行の「教科外の活動」から「特別の教科」に格上げする答申をまとめた。同日、答申を受け取った下村博文文科相は「今後、必要な改正を行う」と表明した。早ければ学習指導要領の改訂などを2015年度にも先行し、18年度から正式に教科になる見通し。 答申によると、これまでは副読本が教材として使われていたが、教科になれば、検定教科書を使うことになる。5段階数値などではなく、文章で記述する形で評価する。授業時間はこれまでと同様週1回。 道徳教育の中身については「多様な価値観の対立がある場合を含めて、問題を考え続ける姿勢こそ養うべき」だと指摘した。一部で懸念される特定の価値観を押しつける授業は「目指す方向の対極にある」とした。(高浜行人)