米国では、オバマ大統領が地上デジタル放送への完全移行を6月に延期した。しかし、まだ600万世帯以上がアナログのまま残っていると推定され、「積み残し」が出ることは避けられない。しかし米国では85%の世帯がケーブルテレビで見ており、実質的な影響はさほど大きくない。問題は日本のほうがはるかに深刻だ。 2003年末の地デジ放送開始から5年たって、デジタル対応受信機は1月末で累計4691万台(デジタル放送推進協会調べ)で、売り上げは前年割れが続いている。日本にあるテレビは約1億3000万台と言われており、アナログ停波する予定の2011年7月まで2年余りで、全てをデジタルに切り替えることは不可能である。テレビの生産台数は年間1200万台前後で、駆け込み需要を見込んでも、あと2年余りで8000万台になればいいほうだろう。これによって、5000万台のテレビが使えなくなる。これほど大量の粗大ゴミを政府が強制
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