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技術と池田信夫に関するcastleのブックマーク (49)

  • ムーアの法則の歴史的帰結 - 池田信夫 blog

    私の新著は、まだ屋には並んでいないが、アマゾンで先行発売されたようだ。さっそくDankogai氏からTBがついているので、少し補足しておこう。 ムーアの法則による「コスト低下のスピードが遅くなっている」という実感は、彼のようにサイバースペースのど真ん中で仕事をしている人には当然だろう。問題はむしろ、「こちら側」ですらなく、情報産業の「外側」にいる大多数の人々に及ぼす影響だ。拙著(p.93〜)でも書いたように、コンピュータは電力のような汎用技術なので、それを利用した応用技術が発達しないと、真のインパクトは見えてこない。アメリカで最初の発電所ができたのは1870年代だが、電力使用量が蒸気機関を上回ったのはその50年後である。 コンピュータの場合、集積回路の発明された1960年から数えても50年たっておらず、すべてのの情報のうちデジタル化されたのは5%にすぎない。狭義の情報産業を超えた影

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    castle 2007/12/10
    「カトリック教会に独占されていた知識が信徒にも共有され宗教改革・技術的知識と科学的知識と融合することで、17世紀の科学革命が起こった・「想像の共同体」としての近代国家が成立し、ナショナリズムが生まれた」
  • スパコンの戦艦大和「京速計算機」 - 池田信夫 blog

    もちろんCPUの性能は、ムーアの法則で3年に4倍になるので、完成年の差は勘案しなければならないが、地球シミュレータのコストを1/5に割り引いても、TFlops単価は300万ドルと、アメリカの最新機の50倍以上である。総工費1150億円で建設される予定の京速計算機は、10PFlopsをめざしているというが、かりにそれが2010年に実現したとしても、逆にムーアの法則で割り引くと420万ドル/TF、最新機の70倍以上だ。おまけに開発期間が長すぎるので、2010年に計画どおり完成したとしても、性能は他のスパコンに負けている可能性が高い。もっとも「ベンチマークテストで世界一を取り返す」などというのは、プロジェクトの目的としてナンセンスだが。 このようにコスト・パフォーマンスが大きく違う最大の原因は、アメリカのスパコンがAMDのOpteronやIBMのPowerPCなど、普通のPCに使われるスカラー

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    castle 2007/11/23
    「巨額のプロジェクトが随意契約でITゼネコン3社の共同受注となり、「何を計算するのか」という目的がないまま、1150億円というハコモノの予算だけが決まった」「これはスパコンの名を借りた公共事業」
  • 縮んでゆく日本 - 池田信夫 blog

    昨日ある研究会で、ITU関係者の話を聞いた。おもしろかったのは、ITUが最大のテーマとして掲げる「デジタル・デバイド」の解説だった。日ではデジタル・デバイドといえば、僻地の商売にならない話というイメージがあり、私もITUの会合で途上国の話ばかり聞かされてうんざりしていたのだが、彼によれば今やデジタル・デバイドこそ最大のビジネス・チャンスなのだという。 特にすごいのはアフリカで、年率20%で携帯電話のユーザーが増え、ガボンでは固定電話が数%しか普及してないのに、携帯電話の普及率は50%を超えている。もちろんGSMで、端末は50ドル以下。ガボンにキャリアなんかないから、ノキアが端末から基地局からオペレーションまで全部やって、アフリカで大もうけしているという。そのライバルは、中国のファーウェイ(華為)。日の通信ベンダーは影も形もない。 アジアでも同じような状況で、こっちでもノキア、モトロ

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    castle 2007/10/10
    「SIMロックを外したら、日本の携帯市場はノキアとモトローラに席捲されるのではないか」「トヨタやソニーが世界企業になったのは、1950年代の日本が貧しい時代に、海外に市場を求めるしかなかったからだ」
  • 現代中国の産業 - 池田信夫 blog

    モジュール化という言葉は、最近ではすっかり経営学の日常語になったが、日では私が1997年に『情報通信革命と日企業』(その要約が東洋経済論文)で使ったのが最初である。海外では、Baldwin-Clark, "Design Rules"が2000年に出ている。両者は独立だが、基的には同じことを述べており、2001年にBaldwinが来日したときは彼女も驚いていた。そのときのシンポジウムを記録した『モジュール化』というは、アマゾンで6位のベストセラーになった。 要するにIT産業では、要素技術を独立のモジュールとして並行に開発したほうが効率がいいので、水平分業が起こるという話である。書はこれを「垂直分裂」と表現し、「水平分業」を「垂直統合」の対義語として使うのは論理的におかしいと批判している。たしかに、これは正しいのだが、グーグルでも"vertical disintegration"は

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    castle 2007/10/03
    「モジュール化:IT産業では、要素技術を独立のモジュールとして並行に開発したほうが効率がいいので、水平分業が起こるという話」「中国の産業がモジュール化と水平分業で日本を急追している」
  • 極東ブログ: [書評]ウェブは資本主義を超える(池田信夫)

    現在のインターネットのシーンでこれを読まなければ先には進めないよという一冊があるとすれば書だろう。ただし、すでにブログシーンのコアなところに漬かっている人なら、知っている話ばかりであるという印象を持つかもしれない。あるいは、ある種のボックスに分類されるべき視点からの思索ノート群に見えるかもしれない。私もどちらかというと当初ざっと目を通したときにそう思った。再読して大いに反省した。 個々の点においては重箱の隅をつつくような批判も可能だが、この書籍全体が示唆するものは相当に長い射程を持っている。最初にここから引用し紹介するのは反って誤解を招きかねないが、次の指摘は一見すると柄谷行人あたりが言いそうなごく当たり前のことのようにも思えるが、この要点を思索の根幹に据えて、ITの未来を正確に見ている人は少ないのではないか。 マルクスの未来社会像としては『ゴーダ綱領批判』の「各人はその能力に応じて働き

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    castle 2007/07/02
    「マルクス哲学が重視していたのは経済制度や階級的な権力の装置より、人間個々人の自由であり、その自由とは(ヘーゲル的自由ではなく)自由時間」「労働者のインセンティブとなるものがその自由の本質である時間」
  • 自由の過剰な世界 - 池田信夫 blog

    finalvent氏から、拙著への書評をいただいた。彼は私と同世代なので、マルクスを軸にして私の議論を理解したのだと思うが、これは当たっている。実は私も、ドゥルーズではないが、死ぬまでにマルクスについてのを書こうと思っている(出してやろうという版元があればよろしく)。サイバースペースに見えてきた世界が、彼のいう「自由の国」に似ているからだ。 マルクスは自由の国を、労働が生活手段ではなく目的となるような世界とし、そこでは生産力は増大して無限の富が実現すると考えた(『ゴータ綱領批判』)。これは彼のユートピア的な側面を示すものとしてよく嘲笑されるが、サイバースペースでは、人々がOSSを開発するのもブログを書くのも生活手段ではないだろう。労働が目的になれば、マルクスも予言したように貨幣(賃金)は必要なくなる。またデジタル情報に稀少性はないから、「協同的な富が過剰に湧き出る」ので、財産権には意味

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    castle 2007/07/02
    「教会=マスメディア、印刷術=インターネットと置き換えれば、今われわれの直面している闘いの構図がわかるだろう」「情報の過剰な時代のボトルネックは、人々の時間(あるいは関心)」
  • 清く貧しく美しく? - 池田信夫 blog

    渡辺千賀さんの「日は世界のブラックホールか桃源郷か」という記事を読んで、また小姑モードでコメントしたくなった。「外貨をそれほど稼がずとも、自立して清く貧しく美しく、割と幸せに生きる」 マクロ経済素人が考えることなので、まぁダメダメかもしれないが、当にシュミレーションしてみたら面白いんじゃないかなぁ、と思うんですよね。幸か不幸か、日IT産業は、今そういうシミュレーションをやっている最中だ。特にひどいのは、渡辺さんおすすめのように世界から完全に孤立した携帯電話業界で、日メーカーの世界市場シェアは、全部あわせても(外資と合弁のソニー・エリクソンを除くと)5%ほどしかない。おかげで各社とも青息吐息で、さすがに総務省も見かねてSIMロックの規制に腰を上げた。 携帯以外の通信機器も、ながく「NTT規格」で鎖国してきたおかげで、インターネット機器は壊滅状態。今ではNTTのNGNエッジルータ

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    castle 2007/06/26
    「1990年代、日本のGDP成長率が年率1%下がっただけでこの世の終わりが来たような騒ぎ」「日本の輸出依存度(GDP比)は約10%だから、外貨が稼げなくなったら何十万という企業が倒産し、何百万人もの失業が発生する」
  • 池田信夫 blog ビジネスマンが2ちゃんねるから学ぶべきこと

    2ちゃんねるの閉鎖が秒読みに入ったようだ。世の中では民事の差し押さえが話題になっているが、私の印象では、ひろゆきが「年収は日の人口より多い」などと公言していることのほうが引っかかると思う。国税がこういう発言を放置するとは思えないし、警察も裁判所の命令を公然と無視し続ける人物を見逃さないだろう。 ひろゆきは「賠償金を取る方法はない」と高をくくっているようだが、バブルの処理のときは、同様に開き直る不動産業者を警察は「競売妨害」などの罪で大量に投獄した。要は「あいつは悪い奴だ」というコンセンサスができるかどうかが問題で、そういう「国策」があれば犯罪は(よしあしはともかく)いくらでもつくれるのだ。ライブドアやWinnyには擁護論が高まったが、2ちゃんねるが閉鎖されても同情する人はほとんどいないだろう。 私も2ちゃんねるはほとんど読まないので、閉鎖されたとしても惜しむ気にはまったくならない。そ

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    castle 2007/01/17
    「ウェブでサービスが軌道に乗るにはシステムの自由度を高めることが必要条件だ」
  • 高利貸しが最貧国を救う - 池田信夫 blog

    今年のノーベル平和賞は、ムハマド・ユヌスと彼の設立したグラミン銀行に与えられることが決まった。ユヌスはアメリカ経済学の博士号を得て、故国バングラデシュの大学で教えていたが、飢饉に苦しむ農民を救済するため、1983年にグラミン銀行を設立した。その融資は、1人当たり数十ドルから百ドル程度のマイクロファイナンスと呼ばれるものだが、融資残高は57億ドルにも達している。 従来の常識では、バングラデシュのような最貧国で金融を行うことは不可能だと考えられていたが、グラミン銀行は無担保で、年利20%という高金利であるにもかかわらず、返済率は99%だ。そのしくみは、債務者に5人ぐらいのグループを組ませ、共同で返済の連帯責任を負わせるものである。グループのうち、だれかの返済が滞ると、他のメンバーが代わって返済する責任を負い、債務不履行が起こると、そのグループに所属する人は二度と融資してもらえない。しかしち

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    castle 2006/10/15
    「無担保、年利20%という高金利であるにもかかわらず返済率は99%超。債務者に約5人にグループを組ませ共同で返済の連帯責任」「ちゃんと返済すれば融資額は次第に大きくなる」「開発援助のような「施し」は有害」