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技術と池田信夫に関するcastleのブックマーク (49)

  • ウォークマン、30歳 - 池田信夫 blog

    メディア・パブ経由で知ったが、ソニーのウォークマンが1979年7月1日に発売されてから、ちょうど30年を迎えた。NYタイムズやTelegraphやグーグル公式ブログまで、それを祝う記事を書き、T3マガジンは「この50年間に生まれた最大の音楽イノベーション」だとしている。ベスト10は次の通り:Sony Walkman MP3 format Apple iPod 1st Generation CD Napster Dolby DAB radio Boombox Sonos Multi-Room Mu...

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    castle 2009/07/06
    「ジョブズがソニーを訪れた時、盛田昭夫社長が初代ウォークマンをプレゼントすると、ジョブズはそれに魅入られ、その場で分解して部品を一つ一つ見て、それがどのように作られ、組み立てられたのかを調べたという」
  • パロール・ドネ - 池田信夫 blog

    くだらない雑用で頭が窒息状態になったときは、書のような人類の数千年の営みに思いをはせるを読むのが精神衛生にいいかもしれない。書は20世紀最大の知的巨人の30年以上にわたる講義の内容を要約したもので、その膨大な業績を一望するには便利だが、それを400ページ足らずの訳に圧縮することは不可能なので、彼の著書を読んでいない人には難解かもしれない。 全体として描かれているのは、冷たい社会の人々が謎に満ちた世界を理解し、社会の存在する意味を見出す努力の跡である。圧倒的に巨大な自然の闇の中で微小な存在でしかない人間が、そのささやかな秩序を守るためにつむいできた神話や親族構造が、詳細に分析される。それを通じて見えてくるのは、荒々しく不確実な自然の中で、人間の築いた文化がいかに無力で壊れやすいものかということだ。 しかし人類は、いつからかこういう静的な秩序を守るのをやめ、自然を征服して不確実性を

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    castle 2009/06/29
    「人類は、いつからかこういう静的な秩序(神話や親族構造)を守るのをやめ、自然を征服して不確実性をなくすテクノロジーを開発するようになった」「彼らも結局は、生きる目的を見出せないまま、自然に帰る」
  • 1枚の図でわかる世界経済史 - 池田信夫 blog

    以前の記事でも少し紹介したGregory Clarkの"A Farewell to Alms"を読んでみた。第1章は「16ページでわかる世界経済史」と題されていて、このPDFファイルだけ読んでも概要がわかる。中でもポイントになるのは、下に掲げた「1枚の図でわかる世界経済史」と題した図である。これは紀元前1000年から2000年までのひとりあたり所得を図示したものだが、1800年ごろの産業革命期を境に急速に所得が上がっている。これをどう説明するかが、西欧文化圏が世界を制した原因を考える上で最大の問題である。 これまでの通説とされているのは、オランダやイギリスで財産権(特に特許などの知的財産権)が確立されて市場経済が成立し、技術革新が進んだとするNorth-Thomasの説だが、著者はこれを批判する。財産権は、世界の他の地域でもっと早くからみられる。知識を財産とみなす制度が確立したのは、産業革

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    castle 2009/04/24
    「アジアでは労働生産性の高い階層の出生率が低かった」「それに対して、イギリスでは生産性の高い階層の所得が上がり、彼らが多くの子孫を残したため、人口も急増して市場も大きくなり、産業が発達した」米欄も面白
  • 「中間小説」の必要性 - 池田信夫

    さんの記事にある藤原正彦氏のような議論は、学問の世界では問題になりませんが、彼のがベストセラーになったことでもわかるように、床屋政談では主流派です。政治の世界でも「市場原理主義」を批判する通俗的な議論が与野党を問わず多く、経済学者の意見はほとんど影響力がない。オバマ政権の主要な経済閣僚が、経済学者で占められたのと対照的です。 この責任は、経済学者にもあると思います。日経済学界ではマルクス経済学の影響が強かったため、「近代経済学」の最初の世代は、アメリカから輸入した数学的モデルの華麗さでマル経を圧倒する戦術をとりました。これは成功を収めたのですが、その弊害として理論偏重のバイアスが残り、「経済学アメリカの輸入品で役に立たない」という批判を浴びる原因になりました。このため昔の経済学しか知らない世代の政治家やジャーナリストは、経済理論を「机上の空論」として無視し、経験主義に頼る傾向が

    「中間小説」の必要性 - 池田信夫
    castle
    castle 2009/02/14
    「近代経済学は米国から輸入した数学的モデルの華麗さでマル経を圧倒する戦術をとり成功を収めた。その弊害として理論偏重のバイアスが残り」「経済学は自然科学と違って経済学者だけが知っていても役に立ちません」
  • グローバル経済の主役交代 - 池田信夫

    きのう私のブログで紹介したエラリアンのは、アマゾンでベストセラーの第7位まで行きました。予約でベスト10に入るのは、ハリーポッター並みです。あらためて訳を読んでみましたが、類書と違うのは、新興国の急成長によって世界経済のバランスが大きく変わったという点を中心にすえていることです。 かつて「貧困の罠」といわれたように、途上国の成長を制約している最大の原因は、市場のインフラとなる法制度が整備されておらず、財産権の保護が弱いことでした。しかし欧米の多国籍企業が中国やインドを生産拠点にしたことで、信頼できる取引先が海外にでき、国内のインフラが貧弱でも、グローバル下請け産業として先進国の市場インフラを借りて成長できるようになったのです。 しかし、それによって生まれた利潤を再投資する市場が新興国にないため、彼らは投資先もアメリカ投資銀行を利用しました。つまりアメリカに商品を納入する業者が資金も提

    グローバル経済の主役交代 - 池田信夫
    castle
    castle 2009/02/14
    「欧米の多国籍企業が中国やインド(途上国)を生産拠点にしたことで、信頼できる取引先が海外にでき、国内のインフラが貧弱でも、グローバル下請け産業として先進国の市場インフラを借りて成長できるようになった」
  • 所有という幻想 - 池田信夫 blog

    零士氏がセリフの「盗用」をめぐって起していた裁判で敗訴した。彼がpro-copyright派の愚劣さを世の中に示した功績は大きいが、この事件もいろいろなことを考えさせる。 松氏の脳内では、すべての情報は作者が所有しているのだろうが、これは著作権という誤った制度が生み出した幻想だ。情報の複製が「盗用」なら、彼の「銀河鉄道999」は宮沢賢治の盗用だ。そもそもヴィトゲンシュタインが指摘したように、自然言語の文法も語彙も社会的に共有されているのだから、私的言語はありえない。複製や共有を盗用というなら、すべての表現は盗用なのだ。 トヨタの没落も単なる販売戦略の誤りではなく、「自家用車」という幻想の終わりの始まりではないか。私は免許をもっていないが、今まで不自由したことはほとんどない(例外はシリコンバレーでタクシーがなかったとき)。少なくとも日の都市では、タクシーですべて用は足りる。わざわ

    castle
    castle 2008/12/29
    「ヴィトゲンシュタインが指摘したように、自然言語の文法も語彙も社会的に共有されているのだから、私的言語はありえない。複製や共有を盗用というなら、すべての表現は盗用」「所有権=価格メカニズム」
  • バブルはまた必ずやってくる - 池田信夫 blog

    今のようなとき、政治家も財界もかさにかかって「果敢な金融緩和をしろ」と中央銀行に求めるインフレバイアスはどこの国にもみられるが、異常な金融政策は異常な結果をもたらす。中央銀行の独立性が定められているのは、こうした政治的圧力から守るためだ。 日の1980年代のバブルも、1985年のプラザ合意以降の円高不況に異常な金融緩和でのぞんだことが原因だった。日銀が1989年に利上げしたとき、橋蔵相は「利上げを撤回させる」と恫喝した。このためバブル崩壊後も、日銀はすぐ利下げしなかった。ふたたび上げるとき、政治家との争いになることを恐れたからだ。これが誤りだったことは今からみれば明らかだが、その原因をつくったのは政治家のインフレバイアスなのだ。 1997年のアジア経済危機と翌年のLTCM破綻のあと、FRBは大量の流動性を供給し、それを1年以上続けたことがITバブルに火をつけたといわれている。そして

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    castle 2008/12/26
    「必要以上に大量の通貨を供給し続けると、必ずどこかにはけ口ができて(物価もしくは資産の)インフレが起こる。多くの場合、ターゲットにしている市場でデフレが是正されるのではなく、別の市場や別の国で起こる」
  • リスクヘッジからリスクテイクへ - 池田信夫 blog

    先日、日の大手ベンチャーキャピタルから私の携帯電話に連絡があり、「話を聞きたい」という。最初は何のことかわからなかったのだが、「コンサルティングをやっていると聞いたが、事業を起すなら支援する」という。ありがたいオファーだが、私のコンサルティングは個人事業者としてやっているので、今のところ(残念ながら)VCの資金が必要なほどの規模ではない、と丁重にお断りした。 しかし考えてみると、これは恐るべきことだ。アメリカではVCに資金量の何倍ものベンチャーが申し込み、それを審査して投資するのが当たり前だ。ところが日では逆に、私のような個人にVCのほうから連絡してくる。それは日投資機会がそれほど枯渇しているということではないか。前にも紹介した磯崎さんの記事によると、日のVCの資金量は1兆円と、個人金融資産のわずか1/1500だという。 日経済の最大の病は、需要不足でもクレジットクランチ

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    castle 2008/12/25
    「グローバル市場のリスクは系列でシェアするには大きすぎるので、水平分業でリスクを売り切るほうが賢明。この場合、リスクを買う部門がハイリターンの成長産業なので、こうしたエンジンをもっている国が成長する」
  • Back to the 90\'s - 池田信夫 blog

    アメリカの状況をみていると、日の90年代を違った形で後追いしているようにみえる。いわば日は、映画"Back to the Future"で未来にきたようなものだから、これからどうなるかも予測できる。今度の下院による金融危機対策の否決は、ドラスティックではあるが、日のバブル崩壊初期に起きた拒否反応とよく似ている。 1992年の夏、私はNHKスペシャル「追跡・不良債権12兆円」という番組を担当し、金融業界の関係者に取材していた。その実態はこの公式の数字(グロスの額)よりはるかに悪く、公的資金の注入は避けられないというのが彼らの一致した見方だった。宮沢喜一首相は、この年の軽井沢セミナーで、興銀の中山素平などが設立に動いていた担保不動産の買い上げ会社に「公的資金を注入することにやぶさかでない」とのべた。 このとき関係者がみんな心配していたのは、日債銀が関連ノンバンクで1兆円を超える不良債

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    castle 2008/10/01
    「(世論の反発を恐れて公的資金を封印して)日本の不良債権はアメリカに比べると貸借関係も単純で、コアの規模は一桁小さかった(ネットで10~20兆円程度)のに、それを10年かけて10倍にふくらませてしまった」
  • Gross National Cool - 池田信夫 blog

    きのうの記事は、わかる人にわかるようにしか書かなかったのだが、意外にも今月最大のアクセスを記録した。アクセス元をみると、京大をトップとして大学からのアクセスが多いので、少しわかりやすく解説しよう(長文失礼)。 きのうの図2は、学部の教科書に出てくる「独占価格」の説明だ。つまり著作権とは、国家公認の独占なのだ。こういう政策は有害であり、例外的に許されるのは電力やガスなどの「自然独占」の場合だけで、これも競争的にすべきだという議論がある。デジタルコンテンツの場合には、価格が限界費用=複製費用と均等化するスピードが速いので、独占を作り出さないと投資のインセンティブが失われる、という理由がつけられるが、こういう費用構造はコンテンツだけではない。 たとえば新しいファッションが発表されると、似たような服が同じシーズンに大量に出回るが、デザイナーは「著作権」なんか主張しない。ブランドの価値を守ること

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    castle 2008/07/15
    「つまり市場を通さないで流通する情報が増えると、GDPはしばしば逆指標になるのだ。エイベックスのような衰退産業を守ることがプラスで、P2PやSNSのようなイノベーションはマイナスと評価されてしまう」
  • なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか - 池田信夫 blog

    サブプライム危機について、アメリカ人自身が解説した数少ない。原著が書かれた昨年秋の時点では、"Trillion Dollar Meltdown"というタイトルはセンセーショナルだったが、その後、IMFが全世界で1兆ドルの損失が出るという見通しを発表した。内容は今となってはさほど珍しくないが、証券化の落とし穴がていねいに解説してあってわかりやすい。 ファイナンスでもっとも重要なのは、債務者が借りた金を返すかどうかわからないという情報の非対称性だ。債券を格付け会社が評価しても、彼らは債券を保有しないので、正しく評価するインセンティブがない。おまけに格付け情報は、いったん発表すると公共財になってしまうので、審査コストが回収できない。だから彼らは多くの場合、社債を発行する企業から手数料をとって審査を行なうため、リスクを過小評価するバイアスがある。 銀行が格付け会社よりすぐれているのは、彼ら自

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    castle 2008/07/11
    「銀行はリスクと資産をバンドルして正確なリスク評価にコミットさせる制度だったのだが、証券化によってリスクを過小評価してババを他人に押しつける「ねずみ講」の連鎖がファイナンス業界全体に広がったのだ」
  • アンディ・グローブ - 池田信夫 blog

    インテルについては多くのが書かれているが、グローブ自身に文才があるので、彼の『インテル戦略転換』が今でもベストだ。その企業戦略を分析した研究書としては、『インテルの戦略』がすぐれている。『インサイド・インテル』は、ライバルばかりでなく元社員に対しても訴訟を起して独占を維持するインテルの秘密主義を批判している。 書は経営分析としては物足りないし、グローブの伝記としては彼の自伝のほうがおもしろい。特にインテルの最大の転機であるMPUの開発過程がほとんど抜けていて、著者(経営史の専門家)が半導体産業を十分理解していないように思われる。ただインテルの歴史をだいたい知りたい人には、これぐらいで十分だろう。 インテルと日の接点は少なくない。初代のMPUである4004を発注したのは日の電卓メーカー、ビジコンだったし、それを設計したのは嶋正利氏だった。NECも、V30のころまではインテル互換C

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    castle 2008/07/06
    「あのとき日本メーカーがビジコンを買収していれば、全世界のMPUの特許を押さえられたはずだし、NECがもう少しがんばれば、AMDぐらいにはなれたかもしれない」「今のように惨敗したのは、経営戦略の誤り」
  • いい加減さの最適化 - 池田信夫 blog

    今月の『月刊ASCII』に書いた原稿について、磯崎さんからコメントをもらった。彼の批判は、要するに「日のVCは、質量ともにそんなに悪くない」ということだ。資金量がベンチャー企業1社あたりだと日のほうがむしろ多いというのは、そうかもしれない。VCと銀行を一緒くたにした私の書き方にも問題があった。しかし彼はもっぱら「貸す側」から見ているので、「借りる側」からみると、かなり違う姿が見えてくる。 私も複数のベンチャーの設立にかかわったが、日のVCの敷居はかなり高い。収益の見通しがいい加減だと貸してくれないので、自己資金は縁故で集め、残りは地銀や信金やその系列のノンバンクで、というパターンが多い。この場合、貸してくれるかどうかの第1の基準は社会的信用で、第2に担保だ。担保というのは不動産に限らず、大企業がバックアップしているといった資金源で、最悪の場合は個人保証になる。しかし融資は定期的に返

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    castle 2008/06/28
    「シリコンバレーのベンチャーは他人の金でやるギャンブルであり、失敗しても会社を解散したら終わり」「ただイタリアのように極端にいい加減だと、逆に投資が回収できないので、いい加減さの最適化が必要」
  • ITゼネコンはなぜ生まれたか - 池田信夫 blog

    「人材鎖国」の記事をめぐって、コメント欄で激しいバトルが続いているが、前の記事では省いた歴史的な経緯を少しおさらいしておこう。これは拙著の第3章にもまとめたように、80年代の「日的経営」論で周知の事実だが、最近はその流行が終わって久しいため、忘れられているようだ。 まずITゼネコンにみられるような系列下請け構造は、IT業界に限らず、日の製造業に広くみられるが、その起源はそれほど古いものではない。1930年代から萌芽的にはあったが、基的には戦後できたものだ。これは「戦時体制」とも関係なく、むしろトヨタなどの製造業が過小資だったため、多くの企業が協力して生産する体制が50年代にできたのが発端と考えられている。 他方、終戦直後の激しい「生産管理闘争」が終息する過程で、長期雇用によって組織労働者だけを強く保護する「日的雇用慣行」が成立した。したがって固定費となる正社員の雇用を増やさな

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    castle 2008/05/24
    「ITゼネコンが没落したのは、最終製品(ソフトウェア)が官庁や銀行などのカスタム製品になっているため、最終財市場の競争がないこと」「ITの要素技術はモジュール化されているため、系列構造は有害無益」
  • 人材鎖国 - 池田信夫 blog

    鎖国のリスクを指摘したのは野口悠紀雄氏だが、人材鎖国の問題もかなり深刻だ。コメントで教えてもらったが、NYタイムズまで、日IT産業からエンジニアが逃げていく問題を指摘している。 この10年で、日エンジニアの数は1割へった。特にITゼネコンは3K職場というイメージが定着してしまったため、優秀な学生は外資系を志望する。グーグルへの求職者は年間100万人を超えたが、富士通は2000人の求人でも1割の欠員が出た。それでも79%の日企業が「外人エンジニアを雇う気はない」という。厚労省は「15万7000人の外人エンジニア受け入れた」というが、アメリカでは780万人だ。日の受け入れ人数はシンガポールや韓国にも劣る。 結果的に、日のハイテク産業はアジアに拠点を移さざるをえない。日よりインドやマレーシアやタイのほうが優秀なエンジニアを低賃金で雇えるからだ。資鎖国を求める日経団連で

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    castle 2008/05/21
    「根本的な問題は、ここまで若者に嫌われても直らない、ゼネコン型の多重下請け構造」「この閉鎖的な産業構造は、長期雇用や企業別組合など戦後にできた制度によってつくられたもの」「厚労省を解体しないと」
  • 知財創出 - 池田信夫 blog

    経済学の分野で、いわゆる知的財産権を研究している研究者は少ないが、著者はその一人である。書の原著は4年前に出たもので、この分野のスタンダードといってもよい。中心は特許で、アメリカの混乱した特許制度の改革が重要なテーマだ。この点については米政府も最近、審査の厳格化や先願主義への転換で「パテント・トロール」を駆除するなどの方針を決めた。 書の重要な指摘は、財産権モデルは創作を促進する唯一の手段ではないということだ。歴史的には、重要な発明に国王が賞金を出すしくみのほうが古く、多くの文明圏で採用されてきた。現代でも、Kremerの提案のようにそういうシステムは可能であり、実験も始まっている。また科学研究への政府助成は、賞金システムの一種だ。 かつて農業社会では、あらゆるものが生物をモデルにして理解されたように、工業社会ではすべてのものを工業製品=私有財産をモデルにして考える。これは認知コス

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    castle 2008/04/28
    「工業社会では全てのものを工業製品=私有財産をモデルにして考える。認知コストを節約する上では合理的だが、情報という財産モデルに合わないものを工業社会の枠組みに押し込もうとするバイアスが問題を引き起こし
  • グーグル・マイクロソフト対テレビ局 - 池田信夫 blog

    グーグルがFCCに対して、ホワイトスペースについての提案を出した。昨年も、FCCが彼らの提案したcognitive radioを実験局でテストしたが、テレビの電波への干渉は完全には防げないと結論した。マイクロソフトは、この実験結果に異議を唱え、ビル・ゲイツが「ホワイトスペースはWi-Fiに利用可能だ」と主張している。 グーグルの提案に対して、NAB(全米放送連盟)は技術の内容も見ないで、「いくらグーグルやマイクロソフトが干渉が起こらないと主張しても、無免許のユーザーが使うWi-Fiで何が起こるかは、誰も保証できない」と反対している。この声明には、わずか1日で70人もの政治家が賛同した。 その通りだ。100%何も起こらないと保証することなんか、誰にもできない。NABの会長が明日、交通事故で死ぬ確率だってゼロではない。彼は「交通事故がゼロになるまで外に出るな」という法律をつくれとでもいうの

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    castle 2008/03/27
    「問題はリスクをゼロにすることではなく、費用対効果を客観的に評価すること」「個人情報保護法のおかげで、日本のすべての企業が違法状態で業務をやっている。生保のように突然ルールが変わったら、全部やられる」
  • 赤の女王とお茶を - 「自由の国」を支える「奴隷」と「暴力」

    ウェブは資主義を超える(池田信夫) 自由の過剰な世界 やっぱこの世代の人はマルクス大好きなんですね〜。微笑ましいくらい。アンカテのessaさんも同世代でしょうか? 結論からいうと、「自由の国」は、それを支える「奴隷機構」と「暴力装置」を前提に成立します。 マルクスは自由の国を、労働が生活手段ではなく目的となるような世界とし、そこでは生産力は増大して無限の富が実現すると考えた。 まず、人間がデータ生命になってチップに半永久的に封入されるような場合を除き、炭素生物として生きる限り必ず「汚れ仕事」や「単調労働」といった「生活手段労働」が生じます。 当然、「自由人」はこんなことはやりたくない。 だとすれば、誰かに「やらせる」しかありません。 つまり、安定した「奴隷機構」が不可欠ということになります。もちろんこれが完全に機械化される可能性はゼロではないでしょう。が、それほど精巧なロボットを作るより

    赤の女王とお茶を - 「自由の国」を支える「奴隷」と「暴力」
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    castle 2008/03/15
    「情報が過剰になればなるほど、人々がそれらを吟味するコストは上がり、判断を印象に頼ることになる」「Googleが無敵のGoogleたりうるのは、世界最強の暴力装置である米国とタッグを組んでいるからこそ」
  • 「歓待」の精神史 - 池田信夫 blog

    当ブログを「読書ガイド」として使う方もいらっしゃるようなので断っておくと、ここで取り上げるは、私の個人的な興味で選んでいるので、必ずしも万人向きではない。左側の「おすすめの」にリストアップしたは、買って損はないと思うが、記事で取り上げるは、専門的なや読みにくいもある。 書も一般向けとはいいがたいが、扱っているテーマは重要である。歓待というのは英語ではhospitality、やまとことばでは「もてなし」だろうか。これはレヴィナスやデリダを読んだ人にはおなじみだろうが、一般にはわかりにくい。その対義語である排除という言葉と対にして考えたほうがわかりやすいかもしれない。 近代社会は「排除の論理」で成り立つ社会である。その根原理である財産権は、物を排他的に支配し、他人を排除する権利だ。古代の共同体も、よそものを排除するシステムだったが、折口信夫の「まれびと」信仰のように、他から

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    castle 2008/03/11
    「(歓待と)対義語である排除」「近代社会は「排除の論理」で成り立つ社会。その根本原理である財産権は、物を排他的に支配し、他人を排除する権利」「他者を歓待して情報を共有する原理を考える必要があるのでは」
  • フリーターを「正規雇用」に - 池田信夫 blog

    「丸山眞男をひっぱたきたい」の反響は、単行が出てようやく世の中に広がってきたようだ。ちょうどDankogai氏からTBが来たので、あらためてこのむずかしい問題を考えてみたい。 Dan氏の表現を私なりに言い換えると、赤木氏の表現はあまりにも否定的で、自分の置かれた状況を肯定するパワーが欠けているということだろうか。たしかに歴史的には、フリーターは「非正規雇用」ではなく、20世紀初頭までは技能をもつ職人が腕一で職場を転々とするのが当たり前だった。請負契約を蔑視するのも間違いで、これは産業資主義時代のイギリスでも19世紀の日でも「正規雇用」だった。しかし第1次大戦後、重工業化にともなって工程が大きな工場に垂直統合され、職工を常勤の労働者として雇用する契約が一般的になった。いわば資主義の中に計画経済的な組織としての企業ができたのである。 だが今、起こっているのは、この過程の逆転だ。か

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    castle 2007/12/19
    「かつては一つの工場の中で完結していた工程が、IT産業ではグローバルに分散し、中間財が世界市場で調達される。かつては大部屋で濃密な人間関係によって行なわれた事務処理も、ネットワークで地球の裏側からでき」