虫を殺すために2、3日水に漬ける 一か月天日で乾燥させる 42度のお湯で一週間保温する 皮をむく 10日ほど流水にさらす あく抜き用の灰を用意する 灰と実を2:1の割合でまぜる 42度程度のお湯に入れて攪拌する作業を一週間ほど毎日行う ph11程度になったら灰を洗い流す もち米と合わせて蒸してついて餅にする 何かと言えばyoutubeで調べた「栃餅の作り方」である。 全行程およそ2か月もかけてこれほどコテンパンにあく抜きするとなると、あくも抜けるが味も抜けるんじゃないか、というのが食べたことのない人間の素朴な疑問である。 人はどうしてここまでの苦労をして栃の実を食べるのか。 花屋さんで鬼灯を買って実家を訪ねたら、骨壺の前に見たことのない木の実がひとつそなえてあったのだ。 栗の実のような形だが、どんぐりのように帽子をかぶっていた跡がある。 ああら父君これはなんであるか、と尋ねるに「知らないの